ハネウェル、日本の児玉ターボチャージャー工場をコネクテッドプラントに

■資産と機器をクラウドに接続
ハネウェルは8月30日、埼玉県本庄市児玉町にあるターボチャージャー工場において、ハネウェル・コネクテッドプラント・アセットパフォーマンスを実践することを発表した。

新たに導入されたクラウドベースの技術により、ハネウェルのTransportation Systems事業は、プラント全体および接続されたすべてのフィールドデバイスのエネルギー消費について、遠隔から特定と分析、最適化することが可能となった。

今回、このソリューションはアジアで初めて導入されたものとなる。

アセットパフォーマンスは、資産と機器をクラウドに接続し、ハネウェルとそのパートナーの分析モデルを適用して将来のアセットパフォーマンスを監視・予測し、重大な資産障害や計画外のシャットダウンを回避するもの。

コネクテッドプラントの技術は特定のベンダーに依存せず、ハネウェルの豊富な業界経験に基づいて事前に設定されたテンプレートを使用して調整し、迅速に導入することができる。一元的に管理される、必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(SaaS)ソリューションとして、インフラストラクチャを最小限に抑え、保守コストを削減する。

ハネウェルTransportation Systemsの責任者である木下靖博氏は、次のように述べた。
「我々は、より厳しい地球環境基準を達成するために、従来の内燃エンジンと高度なハイブリッド電動パワートレインの革新的技術を自動車メーカーに提供するように努力し、生産時にエネルギー消費を最適化する必要もあります。アセットパフォーマンスの詳細を監視し、製造部門の空気漏れを検出するなど、エネルギー使用量を削減し、余分なコストを回避することができます。」(プレスリリースより引用)

■コスト削減と省エネ
児玉工場において、アセットパフォーマンスは次の3つの段階で動作する。

まず、データはパワーメータ・流量計・エアコンプレッサーなど、およそ70種類のフィールドデバイスから収集され、アセットパフォーマンスのクラウドベースの環境に安全に送信される。

そして、アセットパフォーマンスソリューションは、プロセスデータとアセットデータを組み合わせて、アセットパフォーマンスとエネルギー消費を判断するアナリティクスと重要経営指標(KPI)をプラント管理に提供し、プロアクティブアクションにより最高レベルの信頼性と製造パフォーマンスを確保する。

その確固とした分析結果を活用して、アセットパフォーマンスは、輸送システムがプラントのエネルギー消費をより良く予測し、サードパーティのISO 50001エネルギー管理ソリューションと統合できるよう支援する。

■日本での長年の経験をもとに展開
ハネウェル・プロセス・ソリューションズのビジネスリーダーである坂田伸一氏は、次のように述べた。
「これは、ハネウェル・コネクテッドプラントが、既存の施設を次世代のデータ駆動型最適化にどのように役立てるかを示す素晴らしい例の1つです。グローバルな産業分野の専門知識と日本での60年以上の経験を組み合わせることで、我々は、輸送システムのような分野がアセットパフォーマンスを管理し、より戦略的かつ効率的に運用できるよう支援することができます。」(プレスリリースより引用)

ハネウェルのTransportation Systems事業は、独立型の株式公開企業であるGarrett Motion社に参入する準備を進めており、第3四半期末に完了する予定である。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Honeywell Press Releases
https://www.honeywell.com/