ビステオン、新型メルセデス・ベンツAクラスに「SmartCore」を供給
■簡単操作で高度な機能
ビステオンは、業界初のコックピットドメインコントローラ「SmartCore」を、ダイムラーの新型メルセデス・ベンツAクラスに供給したことを発表した。新しいAクラスは、真のデジタルユーザーエクスペリエンスを提供するマルチな中央処理装置(CPU)付きのシングルシリコンチップを使用した、インテリジェントな統合コックピットドメインコントローラを搭載した世界初の車両となる。
「SmartCore」は、Aクラスのデザインされた高級インテリアの中心として、シームレスで直観的なヒューマンマシンインターフェース(HMI)を介し、車両の計器クラスタとインフォテインメントディスプレイを操作できる。
さらに、「SmartCore」は、タッチスクリーン・タッチパッド・ステアリングホイールリモコンの簡単なスワイプで、ドライバーが自分の経験をパーソナライズすることも可能である。
「SmartCore」のユーザーエクスペリエンスは、2つのデジタルディスプレイに基づいており、ドメインコントローラは、シームレスな計器クラスタ、車両制御、マルチメディア、ワイヤレスApple CarPlay、Android Auto機能を容易にする。
このシステムはまた、ユーザーが選択可能な複数のディスプレイモードを内蔵しており、インテリジェントシステムの全体的な外観および操作感を高レベルでカスタマイズすることを実現した。
■他の自動車メーカーも導入へ
ビステオンの社長兼CEOであるSachin Lawande氏は、次のように述べた。「SmartCoreは、メルセデス・ベンツAクラスで最初に発売され、近い将来に、追加の車両ラインの生産が続きます。我が社はこの分野で市場リーダーとしての地位を確立しており、2018年から2020年にかけて、いくつかの自動車メーカーとコックピットドメインコントローラ・アプリケーションを導入する予定です。」(プレスリリースより引用)
様々なモデルに応じて、ビステオンの「SmartCore」ソリューションは、2つの7インチスクリーンまたは7インチと10.25インチのスクリーンからなる自立型ドライバーと情報ディスプレイを作動させる。
高解像度のワイドスクリーンコックピットと、タッチスクリーン・センターコンソールのタッチパッド・ステアリングホイールのコントロールボタンによる、メディアディスプレイのタッチスクリーン操作を組み合わせている。
ビステオンのハイパーバイザーをベースにした「SmartCore」のアーキテクチャーにより、システムは、相互干渉のリスクなしに、ASIL-B要件を内蔵したインストルメント・クラスタ・ドメインの横に、Linux上で動作するAクラスのインテリジェントなインフォテイメント・ドメインを稼動することができる。
これにより、従来は分離された2つの車載ドメインを1つのシルバーボックスに統合し、2つのディスプレイユニットを稼動させるリモートインテリジェンスを提供することを実現した。
■中国市場にも対応
車載インフォテインメントには、Bluetooth・USB・Wi-Fiなどのチューナー、マルチメディア、接続オプション、およびハンズフリー電話アプリケーションが組み込まれている。リモートユーザーインターフェースをサポートする「SmartCore」は、中国市場向けに、ワイヤレスCarPlay、Android AutoおよびMirrorLink、ならびにBaidu Carlifeの操作を可能にする。
ビステオンのプログラム管理、開発、エンジニアリングは、ヨーロッパ、インド、アメリカの技術センターが主導し、「SmartCore」の製造はポルトガルで行われる。
(画像はプレスリリースより)
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