ボッシュ、ダラーラ社初の公道車「ダラーラ ストラダーレ」に技術を提供
■ドアなし2人乗りのスポーツカー
ボッシュは10月24日、イタリアのレースカー向けにシャシーなどを製造するダラーラ社による初の公道車「ダラーラ ストラダーレ」に、ソフトウェアとハードウェア開発などの技術を提供したと発表した。
400馬力、重量855キロのこの新しいスポーツカーは、ドアがなく2人乗りとなっており、この車に乗り込むと、フォーミュラ1のレーサーになったように感じるだろう。
ダラーラ社は、ボッシュと協力して、この素晴らしいスポーツカーについて、道路やレーストラックで運転するために必要な安全性とエンジン制御システムを開発し、最大の安全性と最高のパフォーマンスを組み合わせ、運転の楽しみを実現した。
■高い安全性と安定性でダイナミックな走り
ダラーラ社は、この最初の公道車を開発するために、ボッシュの完全子会社であるボッシュ・エンジニアリングに、ソフトウェアとハードウェアについてサポートするための開発サービスを要請し、3年かからずに開発に成功した。レーストラックのための公道車を設計し、ピーク時のパフォーマンスと最高の安全性を両立させるためにエンジニアリングすることは、2つのチームにとって大きな課題であった。
このような極限を考慮した車両には、技術に対する独自の要求があり、エンジンコントロールユニット用のソフトウェアとハードウェアは、車両の非常に軽い設計と特殊なアーキテクチャに適合させなければならなかった。
エンジンにはガソリン微粒子フィルタが装備されているが、カスタマイズされたエンジン制御戦略、洗練されたエンジンアプリケーション、効果的な直接噴射システムの利点を生かし、常にその潜在能力を発揮する。
ボッシュ・エンジニアリングの取締役会長であるBernhard Bihr氏は、次のように述べた。
「当初から、私はこのプロジェクトに興奮していました。プロフェッショナリズムに加えて、この素晴らしいスポーツカーにレースの技術と精神を伝えることに、特に大きな情熱を注ぎました。Giampaolo Dallara氏の人生の夢を実現し、この偉大なプロジェクトをサポートできるのを嬉しく思います。」(プレスリリースより引用)
■包括的なコンサルティングとサービスを提供
ダラーラ ストラダーレには、ボッシュの横滑り防止機構「ESP 9.1」が搭載されている。このシステムは、レーストラックのような最も厳しい走行条件の下でも、ドライバーが車両を制御できるために開発された。特別なセンサーシステムを装備したESPは、2 Gを超える横方向加速度で非常にダイナミックな性能を発揮しながら、車両の安定制御を提供する。
ESPは、不要な制御を排除するために顧客と共同で調整された。そのため、ホイールでのダイナミックな操作と限界でのパフォーマンスを維持することを目指し、安全性と安定性を損なうことなく、スポーティなモータースポーツ体験を楽しむことができる。
ボッシュ・エンジニアリングは、開発パートナーとして、最初から最後までプロジェクトに参加し、テストベンチ測定とテストドライブから総合的な車両開発に至るまで、包括的なコンサルティングとサービスを提供している。
(画像はプレスリリースより)
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