コンチネンタル、フロントガラスフレームが透視できるバーチャルAピラーを開発
■ピラーによる前方の死角をなくす
コンチネンタルは、Aピラーを実質的に幅広く透視し前方の死角をなくす、バーチャルAピラーを開発した。
長年にわたり、転覆時の安全性を向上させ、より厳しい連邦政府の屋根破壊基準を満たすためにAピラーが拡大されてきたが、これにより、運転者の視界から、交通弱者である歩行者などの道路利用者が見にくくなり、危険性が増大していた。
コンチネンタル、インテリア部門のシステム&テクノロジー担当責任者であるKarsten Michels博士は、次のように述べた。
「バーチャルAピラーのような革新的な技術の開発は、運転者から歩行者まで道路利用者の安全性を高めることを目的としています。コンチネンタルは、車両の高度な技術を組み合わせて実装することで、Aピラーの前方障害物をなくし、多くの道路利用者が経験する重大な安全上の危険を軽減するソリューションを開発しました。」(プレスリリースより引用)
■外部ライブ画像と運転者の動きからバーチャル映像を投影
ピラーの幅にもよるが、ピラーからちょうど12フィートで、36インチ以上の直線距離が遮られてしまう。これは、車両から距離が大きくなるにつれて実質的に増加する。したがって、Aピラーの設計は、ドライバーの前方視野を拡大しようとする時に重要な要素となっている。これに対し、バーチャルAピラーは、義務付けられた安全試験に適合するようにフロントピラーを大きくする必要がある車両が抱える問題を解決するように設計されている。
現在、運転者は、運転中の姿勢を調整することによって、前方の視界不良を補っているが、バーチャルAピラーは、ステアリングホイールの真上に取り付けられたインテリアカメラを使用して、そうした運転者の動きを追跡する。
同時に、車両の外側に取り付けられた同社のSurroundViewカメラが、車両の外部環境のライブ画像をAピラーに埋め込まれたOLEDディスプレイに投影する。
バーチャルAピラーは、外部のライブ画像と追跡した運転者の頭部の動きによって、運転者にとってダイナミックな視点を提供し、ライブ画像送信ではなく拡張された「ウィンドウ」を見ているような体験を提供している。
■すべての道路利用者の安全性を向上
Michels博士は、次のように付け加えた。「この新しい技術により、運転者は、今までAピラーによって遮られていた、左右から接近している歩行者やその他の車両を見ることができます。」(プレスリリースより引用)
コンチネンタルのバーチャルAピラーは、カメラ技術とディスプレイ技術の進歩により、運転者が左右に動く時でも視線を直接維持し、サイクリスト、歩行者、その他の交通弱者である道路利用者に安全を提供する。
(画像はプレスリリースより)
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Continental Press Releases
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