ジョンソンコントロールズ、低電圧リチウムイオンソリューションで東芝と提携

■デュアルバッテリシステムの一部に
ジョンソンコントロールズは11月27日、パワーソリューションズ部門と東芝インフラシステムズ株式会社が、自動車メーカーの要求に応える低電圧リチウムイオンソリューションで提携することに合意し、効率の改善、コストの削減、複雑さの低減を図っていくことを発表した。

今回の合意により、ジョンソンコントロールズは東芝と協力して、ミシガン州ホランドにある工場においてリチウムイオン電池を開発・製造し、デュアルバッテリシステムの一部として既存の鉛蓄電池技術と組み合わせる予定である。

HIS Markitの調査によれば、デュアルバッテリ車両は電化率が最も急速に上昇すると考えられており、2025年までに全世界の新車の約20%を占めると予測されている。また、燃費基準が厳しい場所では採用率がさらに高くなる。

ペアリングされたシステムは最小限のパワートレイン変更しか必要としないため、自動車メーカーは、他の電化されたパワートレインよりも低い投資で複数の車両ラインに展開することができる。また、従来のシステムに比べて、ペアシステムは最大8%の燃費を達成するため、消費者にとってもメリットがある。

■環境規制や自動車メーカーの経済性の課題に対応
ジョンソンコントロールズ、パワーソリューションズ製品担当副社長であるBrian Cooke氏は、次のように述べた。
「低電圧デュアルバッテリ技術は、消費者の要求、厳しくなる規制、自動車メーカーの経済性のバランスを取るために役立つ車両システムの進化におけるステップである。ジョンソンコントロールズが持つパートナーシップとバッテリシステムの機能を、東芝のリチウムイオン電池の専門知識と組み合わせることで、自動車メーカーは今日と将来の車両に魅力的で競争力のある製品を提供することができる。」(プレスリリースより引用)

また、東芝インフラシステムズのTakahashi Fujio氏は、低電圧バッテリシステムの可能性と応用を促進し、リチウムイオン技術を使用して環境に優しい世界を実現するために、ジョンソンコントロールズと提携することを歓迎し、次のように説明した。
「我が社のSCiBは優れた特性を持っており、安全性、長寿命、低温性能、急速充電、高入力および出力電力、大きな実効容量を提供するために、リチウムチタンアノードを使用していることが特徴となっている。これは鉛蓄電池と適合するものであり、我々は、ジョンソンコントロールズとの協働が、効率性の課題に直面している世界中の自動車メーカーに大きな利益をもたらすと確信している。」(プレスリリースより引用)

2010年に開設されたホランド工場は、アメリカで初めて、完全なリチウムイオン電池セルとシステムを生産する工場である。両社は、東芝の技術を統合することができる追加のアプリケーションの調査と、将来の技術開発において、協力していく予定である。

(画像はプレスリリースより)


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