イートン、コンパクトで電力密度の高い自動車用インバーターを開発
■電気自動車の航続距離を拡大
イートンは17日、同社の eモビリティ事業が、電気自動車の航続距離を拡大することができるコンパクトで電力密度の高い自動車用インバーターを開発したと発表した。バッテリーから電力を引き出し、電力とトルクを管理するためにモーターに適用される方法を制御するインバーターが、2019年の第1四半期にグローバルな自動車メーカーによってテストされる予定である。
eモビリティ事業は、イートンの高電圧電力管理における専門知識を活用して、1リッター当たり35キロワットの電力密度と、98%の動作効率を持つ車両用インバーターを開発した。
インバーターの高い出力密度とコンパクトな軽量設計は、車両におけるスペースを最小限に抑えながら、航続距離を最大化するのに役立つ。
■様々な用途に適応しシェアを拡大へ
イートン、eモビリティ担当のシニアバイスプレジデントであるScott Adams氏は、1月17日にミシガン州のデトロイトで開催された2019年北米国際自動車ショーの一環である「AutoMobili-D」で講演し、次のように述べた。「ほとんどのグローバル自動車メーカーは異なる車両電化戦略を持っているので、我々が開発する製品は様々なアプリケーションをサポートしなければならない。戦略に関係なく、電気自動車には効率的でコンパクトなパワーエレクトロニクスが必要であり、我が社の新しい効率的なインバーターシリーズは、幅広い顧客のアプリケーションと用途に合わせて調整できる。」(プレスリリースより引用)
そして、同社のインバーターは、パワフルで適応性のある電力密度の高いパッケージでクラス最高の性能を提供していると言及した。
さらに、Scott Adams氏は、「電気自動車のインバーターの市場は、まだまだ新興市場である。この市場における我が社の強みの1つは、我が社は、パワーエレクトロニクス部品の主要サプライヤーとの間に確立されたパートナーシップと、我が社のインバーターが、機能安全のための重要なISO 26262規格に準拠しているという事実である。」と説明した。
イートンのプロジェクトは、2030年までに、xEVが世界の乗用車市場の38%に拡大し、そのシェアは、バッテリー電気、プラグインハイブリッド、ハイブリッド電気、マイルドハイブリッド電気の中で分散されると予測している。
また、インバーターは、あらゆる種類の電気自動車と、水素燃料電池自動車などの他の代替燃料自動車に使用可能である。
(画像はEatonより)
▼外部リンク
Eaton Press Releases
https://www.eaton.com/