ZF、排出ガスのない安全でスマートな公共輸送の取り組みを紹介
電気ドライブと自動運転輸送システムなど
ZF Friedrichshafen(以下、ZF)は、様々な電気ドライブ、自動運転輸送システム用のセンサーおよびコントロールボックスなど、排出ガスのない安全でスマートな公共輸送の実現に向けた取り組みについて、ホームページで紹介している。同社は、6月9日からストックホルムで開催された国際公共交通連合(UITP)の世界会議と展示会である「UITP Global Public Transport Summit」に、その包括的なポートフォリオを展示した。
現在、個人の移動手段に代わる、より持続可能で魅力的な代替手段を提供するために、バスや電車など従来の交通手段や、さらにはライドシェアリングのオプションや電動バイクレンタルステーションを含む、相互接続された幅広いサービスを提供する地域公共交通ネットワークが増えている。
これに対し、ZFは、あらゆるサイズの車両のための電気ドライブソリューションを提供している。
例えば、「プラグアンドドライブ」アプローチを採用した「CeTrax」電動セントラルドライブによって、バスメーカーは、シャーシ・アクスル・構造エンジニアリング・差動装置を大幅に変更することなく既存の車両モデルに電力を供給することができる。
また、すでに世界規模での量産で1,000台以上の実績がある「AxTrax AVE」エレクトロアクスルは、OEMメーカーにとってだけでなく、既存の輸送車両に電気ドライブを取り付ける場合にも魅力的なソリューションとなっている。
ZFのアフターマーケットは、エンジニアリング会社のin-Techと共同で、「e-troFit」というサービスとして後からの取り付けを行っている。
デジタルシステムで信頼性と効率性を提供
信頼性と効率性は、輸送業界にとって非常に重要な要素である。ZFは、計画外のダウンタイムを回避し、効率的な車両管理を可能にするために、スマートデジタルソリューションにおける幅広い専門知識を持っている。ZFグループは、オープンコネクティビティプラットフォーム「Openmaticss」の形で、完全電動バスと通常バスを保有する輸送会社に対応する包括的なツールを提供している。Openmaticsは電気ドライブラインから関連するすべてのパラメータと診断データを取得し、バス事業者が充電インフラストラクチャを最大限に活用し、車両のメンテナンスを予測して計画することを可能にする。
さらに、ZFは、都市のバスに適したEcoLifeトランスミッションシステム用の新しいクラウドベースの予測メンテナンスプログラムを開発した。
DriveLifeは、トランスミッションの状態について、正確かつ包括的に監視と分析をする。これにより、管理者とOEMは、予測メンテナンスによってトランスミッションの寿命を最大化するとともに、運用コストとダウンタイムを最小化することができる。また、TraXonの予測メンテナンスを備えたツアーバスでも同様のアプローチが使用されている。
生活の質を高めるための自動輸送
将来的には、ライドシェアリングサービスを備えた自動運転輸送システムが、スマートな都市モビリティに大きく貢献するだろう。ZFは、これらのロボットタクシーが都市交通を安全で確実に運行できるように、広範囲なカメラ・レーダー・ライダーセンサーを開発した。また、AI対応スーパーコンピューター、「ZF ProAI RoboThink」の形で、自動車業界で最も強力なセントラルコンピューターを提供している。
さらには、合弁会社e.GO Moove社とオランダのモビリティサービスプロバイダ2getthereと共同で、将来の都市モビリティに向けた様々な自動運転輸送システムに取り組んでいる。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
ZF Friedrichshafen Press Releases
https://press.zf.com/press/en/releases/release_8258.html