テネコ・パワートレイン、「PRiME 3D」シミュレーションソフトウェアをIAAで展示

厳しくなる排出ガスと燃料消費量基準に対応
テネコのパワートレイン部門は、9月10日から開催される2019年IAAフランクフルトにおいて、「PRiME 3D」シミュレーションソフトウェアを展示する。

「PRiME 3D」は、エンジンシリンダコンポーネントの開発時間を最大70%短縮し、設計プロセス中に稼働中の燃焼機関のパワーシリンダユニットに対する物理的な仮想モデルを生成することが可能になる。これにより、ピストンとピストンリングの設計を早期に最適化することで排出量と燃料消費量を削減できる。

テネコ・パワートレイン、グローバルエンジニアリング担当バイスプレジデントであるGian Maria Olivetti氏は、次のように述べた。
「世界中のすべてのアプリケーション部門は、排出ガスと燃料消費量の課題が厳しくなることに直面している。そして、品質と信頼性、性能に関して妥協をせずに、エンジンと部品の開発時間とコストを削減するというプレッシャーが強くなっている。PRiME 3Dは、エンジン開発プロセスの早い段階で『初回だけど正しい』設計を提供し、設計と試作、物理的テストを数多く繰り返す必要がなくなった。」(プレスリリースより引用)

PRiME 3Dは、20年にわたる累積エンジンノウハウと最先端のシミュレーションツールを組み合わせることで、95%に近い精度でピストンとピストンリングの性能を最適化することができる。

それはすでに、「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法」(WLTP)のような関連の駆動サイクルで排出量の目標を達成するために、450以上のプロジェクトで、エンジン製造をサポートしてきた。

成功した開発では、ブローバイが最大70%、摩擦が最大20%、石油消費量が最大40%、排出量が最大70%削減した結果を示している。

正確なシミュレートでデザインを最適化
PRiME 3Dは、ガス流物理学とパワーシリンダユニットの物理的挙動両方の正確なシミュレーションを組み合わせて、潜在的な設計変更の影響の明確なビジョンを提供するという独自の特徴を持っている。

また、流路内の圧力勾配、熱交換、ガス速度を測定する機能があり、ガス圧の大きさが反力、ピストンリングのねじれと湾曲に与える影響を確認することができる。

そして、シミュレーション用の入力データは、PRiME 3D Wizardが提供する「ドラッグ&ドロップ」機能を使用して、デザイン図面から簡単に転送できる。

優れたアニメーションは、2Dと3Dの結果を組み合わせて解釈しやすい出力を生成し、潜在的なデザインの改善点を迅速に特定することを可能にしている。

PRiME 3Dは、顧客との対話を強化するために、Webベースのサーバーソリューションとして開発されており、ユーザーに、自分の開発に対する安全な世界規模のアクセスを提供し、様々な場所にいる人同士のコミュニケーションを向上させている。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Tenneco Powertrain Communications
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