シェフラー、IAAで持続可能なモビリティのビジョンを展示

環境や都市化の問題に対応するソリューション
シェフラーは、フランクフルトで開催されるIAA 2019モーターショーで、「持続可能性と自律性を持つモビリティの実現」をテーマにした、イノベーションによる持続可能なモビリティのビジョンについて展示する。

シェフラーのCEOであるKlaus Rosenfeld氏は、次のようにコメントした。
「我々は、現在のモビリティ変革を、ドライブトレインとシャーシ技術における専門知識を利用して、明日の持続可能なモビリティ分野を革新的に形作るための機会であると考えている。」(プレスリリースより引用)

展示のハイライトの1つとして、同社は、様々な出力クラスで開発され、現在は大量生産が開始されている、シェフラー電動モーターを初公開する。

その他、専用ハイブリッドトランスミッションシステム、90度のステアリングアングルを持つ「シェフラーインテリジェントコーナーモジュール」、自動運転車両を実現する重要な技術としてのドライブバイワイヤ、都市空間に向けた新しいモビリティコンセプトとしての「シェフラームーバー」などがある。

エネルギーチェーン全体を考慮し電化を推進
シェフラーは、自動車と産業関連の先進サプライヤとして、エネルギーの生成から車両での使用まで、エネルギーチェーンのあらゆるポイントに関与し、再生可能エネルギー発電用のシステムや製品ソリューションなども提供している。

また、再生可能エネルギー源の変動する利用可能性を均等にするための蓄電技術の必要性に留意して、水素のような代替物の重要性が高まっていることも認識している。

そして、シェフラーは、燃料電池コンポーネントの高度な開発作業で、材料技術や材料形成、表面技術に関する、これまでの中心的専門技術を活用している。

また、CO2排出量を削減するための非常に有簿なアプローチの1つは、ドライブトレインの電化である。IAAで、シェフラーは、自動車メーカーがEモビリティを推進するにあたり、電化技術の広範なポートフォリオで、どのようにサポートするかを実証している。

シェフラー、自動車OEM担当のCEOであるMatthias Zink氏は、次のように説明した。
「我が社には、完全電気車両用の高性能電動モーターなど、マイルドハイブリッド化から、完全ハイブリッド車両やプラグインハイブリッドまで、電化スペクトルに沿った、あらゆるオプションに対応する製品がある。」(プレスリリースより引用)

シェフラーは現在、48ボルトから800ボルトまでの電圧クラスと、15キロワットから300キロワットまでの出力を持つ電動モーターについて、最終段階の開発と量産を開始している。

そして、2021年には、ヨーロッパの大手自動車メーカーが製造した電気自動車のいくつかのモデルに向けた電動モーターの生産を開始する。

ハイブリッド化に関して、同社は、電動モーターとトランスミッションが完全に統合され、物理的・機能的に単一のユニットとなる技術である、専用ハイブリッドトランスミッション(DHT)に焦点を置いている。

都市空間のモビリティで活躍するシェフラームーバー
気候目標とともに、明日のモビリティを形成するもう1つの要因は都市化による問題であり、シェフラーは、この問題に取り組んだ結果として、IAAで、シェフラームーバーの最新バージョンを紹介する。

シェフラームーバーは、シェフラーの数多くの新技術を統合した、適応性の高い自動運転開発プラットフォーム。このコンセプト車両の中核となるのは、同社が自動運転車両の重要なイネーブラーと考えている、「Space Drive」ドライブバイワイヤ技術を備えた、ローリングシャーシシステムである。

シャーシは、4つのシェフラーインテリジェントコーナーモジュールで構成されている。このモジュールは、その中にすべてのドライブとサスペンション部品が単一の小型ユニットに統合された、4つのホイールハブである。この設計により、プラットフォームが拡張され、幅広いアプリケーションに対応できるようになっている。

シェフラームーバーは最近、ドイツの運輸デジタルインフラ省が提供するドイツモビリティ賞を受賞した。

(画像はプレスリリースより)


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