イートンのTVS R2650スーパーチャージャー、新型フォードマスタングシェルビーGT500に採用

効率を最大化し高速でのパフォーマンスを向上
イートンは10月23日、同社のTVS R2650スーパーチャージャーが、2020フォードマスタングシェルビーGT500に搭載されている5.2リットルV8エンジンに採用されたことを発表した。

TVS R2650スーパーチャージャーは、人気のあるTwin Vortices Series(TVS)プラットフォームが進化した製品で、特許取得済みのローターコーティングにより効率が向上している。

ハイツイストで4ローブローター設計は、従来のシェルビーGT500に装備されていたTVS 2300スーパーチャージャーよりも15%大きく、効率を最大化し高速でのパフォーマンスを向上させるために改善されている。

新型シェルビーGT500に採用されたTVS R2650スーパーチャージャーは、最大で12 psiのブースト、および760馬力と625ポンドフィートのトルクを提供し、これにより、公道仕様のフォード車で最もパワフルであり、世界で最もパワーとトルクが高いスーパーチャージャーを示すV8エンジンとなっている。

いつかの技術的な変更により、このスーパーチャージャーは、従来のTVSローターよりも10度大きい170度のねじれなど、スーパーカーレベルのパワーとトルクを提供している。

その他の改良点には、トラップ容積圧力を削減し、より良いフロー効率のためにシーリングを最適化した、ベアリングプレート圧力除去ポイントなどがある。

フォードのモーターレーシング部門と協力
2020フォードマスタングシェルビーGT500のエンジンは、アメリカのミシガン州ロメオにあるフォード車のエンジン工場で手作りされ、革新的なTVS R2650スーパーチャージャーは、ジョージア州アセンズにあるイートンの工場で組み立てられている。

イートン車両グループ、最高技術責任者であるKarl Sievertsen氏は、次のように述べた。
「我々は、フォード・パフォーマンスと協力して、これまでで最もパワフルなマスタングと公道仕様のフォードを生産できることを誇りに思っている。スーパーチャージャーを生産する世界的リーダーとして、我々は、大切な顧客が、その車両からベストのパフォーマンスを達成することを支援するイノベーションに取り組んでいる。」(プレスリリースより引用)

よりクリーンで効率的なエンジン
イートンは、様々な用途向けに、世界中で、750万台以上のスーパーチャージャーを生産している。

イートンのTVSテクノロジーは、長きにわたり高性能車両を後押ししてきたが、テクノロジーは、先進の燃焼エンジンにも使用され、あらゆるエンジン運転状況で正確に計測されたエアフローで、卓越した過度応答を提供している。

これは、ターボチャージャーが制限されている動作ポイントで多くの場合に高レベルの空気が必要とされる、新しいエンジンのコンセプトにとって不可欠である。

イートンによる生活の質と環境への取り組みの一環として、TVSテクノロジーは進化を続け、よりクリーンで効率的なエンジンを実現している。容積式TVSテクノロジーは、必要なエアフロー条件を正確かつ瞬時に提供し、電力をさらに高めることもできる。

TVSテクノロジーは、機械的または電気的に駆動することができ、より電化された未来に向けた柔軟性を、自動車メーカーに提供する。また、TVSテクノロジーは、特定の動作ポイントで高レベルの加圧空気を必要とすることが多いため、水素燃料電池アプリケーションでも使用される。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Eaton Press Releases
https://www.eaton.com/