イートン、気筒休止など今後の排出規制を満たす技術を開発

商用車OEMが規制に対応するのに役立つ
イートンは、規制テストサイクルで実証済みであり、実用されている気筒休止(以下、CDA)技術が、商用車メーカーが2024年と2027年のアメリカ排出規制を満たすために重要な役割を果たすことができると報告した。

この発表は、ジョージア州アトランタで開催される北米商用車ショーで行われ、イートンは一連の技術を展示する。

他の技術と組み合わせて、二酸化炭素(CO2)と窒素酸化物(NOx)の排出を削減できるが、イートンのCDA技術は、両方の温室効果ガスを同時に削減できる唯一の方法として傑出している。

イートンは、現在1,400万台以上の商用車で使用されているCDA技術におけるリーディング企業である。同社の商用車向け気筒休止技術は、2024年までに、シングルもしくはダブルのダブル・オーバーヘッド・カムエンジンや、カムインブロックエンジンで利用可能となる。

イートン車両グループのCTOであるKarl Sievertsen氏は、次のように述べた。
「イートンは、軽車両用途においてCDA技術を活用した強い実績があり、現在、商用車にその専門知識を適用している。我々が実施したテストは、イートンのCDA技術が排出量を削減し、OEMが今後の基準に対応するのに役立つことが検証された。」(プレスリリースより引用)

アメリカとヨーロッパの排出規制に準拠
アメリカの規制において、商用車メーカーは、2024年までに最大20%、2027年までに最大27%のCO2削減が義務付けられている。また、環境保護庁(EPA)とカリフォルニア州大気資源局(CARB)は、NOxを、2024年までに最大70%、2027年までに90%削減することを求めている。

また、ヨーロッパでも同等の期間で同様の規制が予定されている。

テキサス州サンアントニオにあるサウスウェスト研究所により大型ディーゼルエンジンで実施されたCDA技術に関する広範なテストでは、NOxが最大で86%削減され、CO2は、テストサイクルによって3%~8%削減された。

同じ研究の一環として、現在の生産後処理は、改良された密結合システムに置き換えられている。イートンのCDA技術と改良された後処理の組み合わせは、2027年に予定されているNOx要件を満たす。

イートンのCDA技術は、低負荷での排気温度を上げ、NOx後処理システムが、250~400度のピーク効率範囲に素早く到達できるようにする。

可変バルブ作動技術で燃費と後処理効率を最適化
その他の可変バルブ作動技術には、遅い吸気弁閉と早い排気弁開がある。これは、バルブの動作を変更し、エンジンメーカーが、後処理効率を最大化し、燃料消費を最小限に抑える様々な方法を可能にする。

イートンのCDA技術と減圧エンジンブレーキの製品ラインを組み合わせることで、1つのエンジンサイクルにおいて、燃焼からブレーキに素早く切り替えることが可能となり、OEMが、混み合ったバルブトレインで設計のパッケージングを最適化することができる。

さらに、イートンは、「Twin Vortices Series(TVS)」排気ガス循環ポンプを提供している。これは、可変形状ターボと排気ガス循環バルブを、より効率的な固定形状ターボに置き換えることによって、ポンプ吸い上げの損失を削減し、燃費を向上させる。

Sievertsen氏は、「可変バルブ作動技術によって、OEMは異なるバルブトレイン制御機能を組み合わせて、燃費と後処理効率の両方を最適化することができる。」と述べた。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

Eaton Press Releases
https://www.eaton.com/