デンソー、すべての道路使用者の安全性を向上させる取り組みを実践
自動運転のコネクテッド車両技術でも安全性を重
デンソーは、歩行者の安全性を向上させる新しい技術を開発し、イニシアチブを強化していることについてホームページで説明している。2018年、歩行者の死亡者数は3.4%まで増加し、およそ30年間で最多となっている。この統計は、自動運転のコネクテッド車両技術が、ドライバーや乗員だけでなく、歩行者や自転車利用者などの道路使用者にも安全性を提供することの重要性を示している。
デンソー、北米研究開発担当の副社長であるRoger Berg氏は、次のように述べた。
「我が社は、70年前の創業以来常に安全性を一番重視してきた。高い品質のモビリティ製品やサービスを提供することだけでは不十分であり、ドライバーや乗員、関連するコミュニティのメンバーの安全性も、輸送が効率的に成功するためには最優先である。車を運転していても、道路を歩いていても、自動車産業は、あらゆる人にとって安全で信頼性できる移動を提供する責任がある。モビリティリーダーとして、我々はその責任を真摯に受け止めている。」(プレスリリースより引用)
交通データ収集と標準視覚センサーの開発
デンソーは、2019年の初めに142万ドルを投資し、地方自治体や州、企業、学術のパートナーと協力して、オハイオ州のダブリンにスマートモビリティエコシステムを立ち上げ、この地域の輸送を強化した。そして、ブロックチェーン技術を使用して、道路と歩行者の安全性を向上させるのに不可欠な、未利用の交通データを収集している。
また、歩行者、自転車利用者、障害物、その他の道路使用者を検出でき、夜間運転の安全性を向上する、新しい標準視覚センサーを開発した。
このセンサーにより、車両は障害物が認識された時に自動でブレーキをかけ、事故のリスクを削減することが可能となった。2018年、デンソーはこの技術を世界市場に提供している。
自転車利用者と歩行者の安全を促進
デンソーは、ブレーキ制御システムから環境認識技術まで、道路の安全性を向上させる一連の運転者支援システム(ADAS)技術を開発してきたという長い歴史を持っている。そして、衝突回避システムとして使用され自動運転を可能にしたデバイスである、二次元の光による検知と測距(LIDAR)を開発した。
また、後付け可能なドライバー監視モニターも発売した。これは、商用車における眠気や注意散漫な運転を検知し、事故や歩行者死亡の主要因となる不注意運転を防止するために声による警告を発するものである。
その他の取り組みとして、デンソーは、自転車安全小冊子10,000冊の寄付と配布、若者に包括的な交通安全ツールキットを提供するSafe Kids Worldwideと提携して活動している。
このことが評価され、今年の11月、ミシガン州自転車利用者連盟(LMB)は、ミシガン州において自転車利用者の安全性を高めたトップの企業にデンソーを選出した。
(画像はDENSO Corporationより)
▼外部リンク
DENSO Corporation Press Releases
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