三菱電機、路上を照らして車の動きを伝える「路面ライティング」コンセプトを発表

拡大が期待されるライト市場に新たな光
三菱電機は23日、道路に光を用いた図形を描くことで、自動車の動きを周囲に通知する「路面ライティング」コンセプトを発表した。自動車とその周辺との間で事故を未然に防ぐなど、安全・安心の面で効果を発揮することが期待されている。

同社によれば、交通事故が多発傾向にある夜間において、ライトを活用することでの安全性向上が求められているという。これと関連する形で、自動車のライト関連市場は安全・安心かつ快適な車社会の実現へ向け、拡大が予想されているとのことだ。

富士キメラ総研が2014年に発表した調査結果によると、世界における自動車のライト関連市場の規模は2013年の7,592億円から2022年には1兆2,171億円まで拡大し、約1.6倍となる成長が見込まれているという。

各種ランプやウィンカー、前進・後退などに連動
三菱電機ではこうした背景のもと、自動車の動きを示す図形をアニメーション化して路面へ投影する「路面ライティング」のコンセプトを提案するに至った。

光による図形の投影はブレーキランプやハザードランプ、ウィンカーといった機構だけでなく、ドアを開けた際や前進・後退の際にも連動して行われる。これらにより、自動車の動きやドライバーの意思が大きく、かつわかりやすく投影されるのが特徴だ。

実用化されれば安心・安全に大きく貢献
三菱電機によれば、この「路面ライティング」コンセプトによって自動車の動きを周囲に素早く理解してもらえるため、他のドライバーなどのいら立ち迷いを低減し、路上における環境の安全性を向上させることが可能であるという。

また、自動車の動きが直観的に伝わることで他のドライバーに余裕を与え、急ブレーキを減らすなどその安全運転に一役買うことも期待されているとのことだ。

同社は今後、ライティングによる事故防止をより具体的な形で提案していくとともに、安全な社会の構築に向けた施策を進め、同コンセプトの実用化を目指していく方針だ。

(画像は三菱電機のニュースリリースより)


▼外部リンク

三菱電機 ニュースリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2015/1023.html

富士キメラ総研 プレスリリース
https://www.fcr.co.jp/pr/14002.htm