Rheinmetall、電動パワートレインに対応した電動オイルポンプシリーズを開発

多機能の電動オイルポンプ
Rheinmetall Automotiveは、同社傘下のPierburg GmbH(Pierburg社)が提供する、増加する電動パワートレインに対応した電動オイルポンプについて、ホームページで紹介した。

燃料効率の改善と排出量の削減を目指して、パワートレインの電動化が推進されている状況において、主要な役割を果たすのは内燃エンジンから独立して動作する補助アセンブリの電化である。

これらの開発に関して、多機能の電動オイルポンプの人気が高まっており、これは、内燃エンジンの補助としてだけでなく、電動モーターを含むパワートレインにおける様々な目的に使用できる。

ハイブリッド車では、特に始動/停止モードやセイリングモード時などエンジンが作動していない場合に電動オイルポンプが常に油圧を維持する。オートマチックトランスミッションでは、電動オイルポンプは追加のポンプとして機能するため、機械式ポンプの小型化が可能となる。

さらにウェットデュアルクラッチ車では、電動オイルポンプは冷却に使用される。トランスミッションのタイプに関係なく、電動オイルポンプは、オイルパン内の歯車によって生じる飛散損失を減らすための排油ポンプとしても使用できる。

しかし、市場の関心が高まっている用途は、HEVとBEVのeドライブを冷却させる機能である。実際、電動モーターの出力密度が常に増加しているために、多くのメーカーが水グリコールよりもオイルによる冷却に向かっている。この用途の分野では、Pierburgが豊富な経験を持っており、現在の製品範囲は様々な専門技術ソリューションが含まれている。

様々な要件に対応した効率的な製品
Pierburgの製品シリーズは、顧客のニーズに合わせた3つのタイプの製品で構成されている。

タイプ1はプラグインユニットとして設計されており、オイルパンの外側に取り付けられ、ジェロータを備えた3相ECモーターに適応する。特徴は取り付けに柔軟性があることで、様々なパワートレインにおいて、わずかな変更を加えるだけで取り付けることができる。

タイプ2はオイルパンが内蔵されたポンプで、同じく3相ECモーターに適応しオイルレベルより下に沈められており、様々な種類の車両で使用されるオイルパンのためにカスタマイズされている。

タイプ3は、単相ECモーターで駆動されるラジアルポンプで、オイルパンの外側に取り付けられている。トランスミッションオイルのレベルを低く保つため、歯車に起因する飛散損失を低減するとともに、ポンプ圧力は低いため、遠心ポンプはコスト・重量・騒音の点で最も効率的である。

極端な環境での耐久性や高度な通信診断機能など
電動オイルポンプには、ポンプ・モーター・電子コントローラの3つのサブシステムを持っている。新しいポンプを開発すると、フットプリント・重量・部品数をさらに削減させる目的で、これらのモジュールの統合に注力する。

Pierburgはこれらの点で長年の経験を持っており、極端な周囲条件と振動プロファイルにおけるエレクトロニクスの耐久性などの目標が達成されている。

また、高度な通信および診断機能がさらに開発され、クーラントポンプシリーズから相乗効果が得られることで、顧客はポンプとコントローラ間の双方向通信によるメリットを得ている。

特に、転流の微調整と、油圧設計の最適化による圧力振動の低減によって、ポンプの騒音放出は大幅に改善されている。

(画像はプレスリリースより)


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Rheinmetall Automotive Press Releases
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