デンソー、AIベースのアクション認識技術を扱うDrishtiと提携

大規模なデータセットで生産性向上、プロセス改善
デンソーは、Drishti Technologies, Inc.,(以下、Drishti)との協働によりデジタル変革を加速させ、北米の複数の工場において製造プロセスの最適化を図っている。

人工知能(AI)やコンピュータービジョンを使用したDrishtiのアクション認識技術によって、デンソーは、生産に携わる従業員が実行する手動タスクに関するリアルタイムの継続的な解析を作り出すことができる。

このデータセットにより、生産管理は、ボトルネックを迅速に特定して排除しプロセスを改善するとともに、効率を高めてタスクに優先順位を付けることができる。そして、生産における成果が向上して製品の品質と一貫性が改善され、また、生産担当従業員の日常業務を支援し、彼らとチームがプロセスを合理化する方法を特定することに役立つ。

この動きは、卓越した技術を使用して先進モビリティの新しい価値を創造して推進するというデンソーの長期的方針2030の一部であり、デンソーがAIを生産プロセスに統合したのは、これが初めてである。

デンソーの上級副社長であり北米生産イノベーションセンターの責任者であるDave Grimmer氏は、次のように述べた。
「デンソーは真のデジタルオペレーションへ変革し続けているので、手動作業でデータを持つことは、我が社の解析における主要なギャップを埋める。Drishtiの継続的なデータ作成は、生産性に関する見識と品質指標を提供し、迅速により良い意思決定を行うのに役立つ。」(プレスリリースより引用)


イノベーションを探求し従業員の付加価値向上
Drishtiの技術は、従来の時間と運動の研究によって作られたものよりも数桁大きいデータセットを生成することができる。これらの大規模なデータセットの利点は、生産現場を越えて、デンソーのリーダーたちやエンジニアにまで及んでおり、彼らは、生産チームと同様に、Drishtiの技術を使用して生産フィードバックを収集し、設計と組織管理において、データ主導の意思決定を行う。

デンソー北米生産イノベーションセンターの副社長であるRaja Shembekar氏は、次のように述べた。
「我々は、Drishtiの影響が我が社の従業員やプロセスにもたらされていることを嬉しく思っている。我が社はDrishtiのような最先端の新興企業とともにイノベーションを探求し実装することに取り組み、重要なプロセスの向上を達成し、同時に従業員の付加価値向上を支援している。」(プレスリリースより引用)

また、デンソーインダストリアルエンジニアリングのディレクターであるJon Ruge氏は、「高度に可変的な人間の動きを継続的かつリアルタイムにデジタル化することによって、生産性と効率性、品質を大幅に改善することができる見識や、従業員の研修にアプローチする方法に関する解析を得ることができる。」と説明した。

DrishtiがA.T. Kearneyとの共同研究で発見した内容では、ライン従業員は工場業務の72%を達成している。100人以上の工場責任者によるこのデータは、産業がロボット工学と産業的モノのインターネット(IIoT)にますます焦点を当てているにもかかわらず、人々による創意工夫が製造における中心となっているということを示している。

Drishtiの創立者でありCEOであるPrasad Akella氏は、次のように述べた。
「真のデジタル変革への努力は、人間のオペレーションにも拡張する必要がある。製造業務の大部分はまだ手動で行われている。デンソーは、この事実を他の市場よりも大きく先んじて認識しており、我々の技術は、我が社が先進の自動車製造業におけるイノベーションリーダーとしての地位を確保することに役立っている。」(プレスリリースより引用)


(画像はDensoより)


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