デーナ、クラス4および5商用車両向けSpicer「eS9000r」eアクスルの生産を開始
ギヤボックスやモーター内蔵の統合eアクスル
デーナは2月24日、クラス4および5商用車両向けSpicer「eS9000r」eアクスルの生産を開始したことを発表した。このeアクスルは2020年の第3四半期に自動車メーカーが注文可能となる。デーナは、北米のeアクスル部門市場に最初に参入しており、ギヤやアクスル、モーター、インバーターなどすべてのシステムコンポーネントを社内で製造する機能を持つ唯一のサプライヤである。
中型トラックとバスのアプリケーション用に設計された「eS9000r」eアクスルは、実績のあるSpicerブランドの「S110」、「S111」、「S130」リアドライブアクスルプラットフォームに基づいており、ギヤボックスとモーターを含む完全に統合されたeアクスルとして製造されている。
また、ドライブラインの複雑さを軽減しながら、多くの既存シャーシに簡単に組み込むことができ、バッテリーをフレームレール間に配置して、トラック車体のポジショニングを簡素化する。
デーナ商用車ドライブ&モーションシステムのMark Wallace社長は、次のように述べた。
「『eS9000re』アクスルは、我が社の優れたシングルドライブアクスルとeパワートレインプラットフォーム上に構築されており、高い信頼性と効率性のために合理化された電子推進システムを提供している。クラス4と5車両における拡張したレベルの電化により、我々は、このトラックが広範な展開で最高級となることを期待し、業界をリードする電気力学的ソリューションで顧客をサポートする準備ができている。」(プレスリリースより引用)
既存サスペンションに組み込み可能なソリューション
既存のサスペンション向けのドロップインソリューションとして設計された「eS9000r」eアクスルの特徴としては、まず特許出願中の電子制御パーキングポールシステムが挙げられる。これは、従来のトランスミッションがない車両の外部ソリューションを必要としない。また、水グリコール系冷却の「TM4 SUMO LD」モーターと「TM4 CO150」インバーターを備えている。
そして、20%の始動性に向けた650 VDCで237 kWの最大電力、450~750 VDCのバッテリー入力、わずか370 kgのディスクブレーキを含んだ軽量なシステム重量も特徴である。
(画像はDanaより)
▼外部リンク
Dana Press Releases
https://www.dana.com/