ボルグワーナーの最先端クーラントヒーター、グローバルOEMの乗用車に搭載へ

電気自動車とハイブリッド車用高電圧ヒーター
ボルグワーナーは3月3日、同社の最先端クーラントヒーターが、2021年にグローバルOEMが生産する次世代乗用車に搭載される予定であると発表した。

同社は、いくつかの大量車両プログラム向けキャビンヒーターとバッテリー調整ソリューションを提供するサプライヤーとして選ばれている。この最先端の高電圧ヒーターによって、自動車エンジニアは、先進の電気自動車とプラグインハイブリッド乗用車向け熱管理要件について考える方法を変えることとなった。

この新しい技術は、電気自動車の場合や、ハイブリッド電気自動車における駆動サイクルの長い部分において、車両の熱管理システムが内燃エンジンから切り離されるようになるにつれて発生した、高速作動ソリューションの需要を満たすために開発された。

ボルグワーナー、エミッション、サーマルおよびターボシステム担当の社長兼ゼネラルマネージャーであるJoe Fadool氏は、次のように説明する。
「我が社のバッテリーおよびキャビンヒーターは、ヨーロッパ、北米、アジアの主要な電気自動車とハイブリッド車メーカーから選ばれる技術であり、乗っている人の快適性を向上しながらバッテリーの消費を削減することに役立つ。我が社のエンジニアは、キャビン暖房とバッテリー調整要件に関して深く理解しており、生産開始に向けて新しい車両を準備する顧客をサポートしている。」(プレスリリースより引用)

車内暖房とバッテリーエネルギー性能の向上に使用
ボルグワーナーのクーラントヒーターは、キャビン暖房と、バッテリーパックとセル内に一貫した温度配分を提供することによって、電気自動車とハイブリッド車におけるバッテリーエネルギー性能の向上させること、この両方に使用できる。

これらのヒーターは、低い熱質量による、高い熱出力密度と高速レスポンス時間を備えており、純粋な電気駆動走行時間が延長される。厚膜加熱エレメントはコンパクトで、サイズと形状に応じて非常に柔軟性がある。

ボルグワーナーは、シングルプレートとデュアルプレートという2つのバージョンを設計した。シングルプレートデバイスは、キャビン暖房かバッテリーの熱管理のどちらかを担当し、デュアルプレートは、同時に両方のタスクを管理しながら、最大80%以上の伝熱面を提供する。

両方のバージョンとも、優れた電磁シールドを提供する堅牢なアルミニウムハウジングに統合されている。バッテリーヒーターとキャビンヒーターの出力範囲は3から9キロワットで、250から500ボルトの入力電圧用に設計されている。必要に応じて、より高速なバッテリー充電を可能にする800ボルトの代替品も用意されている。

さらに、製品開発チームは、加熱などの問題を防止するインテリジェントで堅牢なパワーエレクトロニクスを使用して、安全性も重視した設計を行った。システムがエラーを検出するとすぐに、自動的にオフとなる。

(画像はプレスリリースより)


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