ボッシュ、カーレースで使用されるテレメトリーシステム「RaceConnect」を開発

レースでのデータ測定やパラメータが可能
ボッシュは、レーシングチームのエンジニアがバックエンドコンピューターにデータと測定値を送信する際に使用するテレメトリーシステム「RaceConnect」についてホームページで紹介した。

バックエンドのコンピューターは、ビット内またはチームのエンジニアリング部門に直接配置することができ、練習中も、予選や本レース中にも、車両の設定を微調整するために使用される。

ボッシュ・モータースポーツ、ポートフォリオ戦略&システムエンジニアリングの責任者であるTimo Blon氏は、多くのレーシングチームは、すでに、RaceConnectソリューションの導入に成功していると言及し、次のように説明した。
「ボッシュ・モータースポーツは、RaceConnectを使用して、エンドツーエンドのテレメトリーシステムを開発した。これにより、レーシングチームは、特定の場所に関連付けられていないライブ送信、ストレージ、処理ソリューションを提供する。それは、解析され、迅速かつ効率的に最適化され成功を収めたレースに不可欠な、車両・シャーシ・パワートレインのあらゆるデータ測定とパラメータを可能にしている。」(プレスリリースより引用)


軽量コンパクトで常に高い信頼性
新しいテレメトリーシステムを使用するために、チームは、トランスミッターユニットとして、車両にボッシュのテレメトリーモデム「LTE65」を統合している。この非常にコンパクトで軽量なモジュールは、標準化されたイーサネットまたはRS232インターフェイスを使用して、車両のエレクトロニクスに直接接続される。

そして、モデムは、エンドツーエンドの暗号化を使用して、必要なあらゆるデータをRaceConnectアーキテクチャのクラウドへ送信するために、LTEセルラーネットワークを使用する。

そこから、データはLTE経由で、エンドツーエンドの暗号化を使用して、今後の処理のためにデータエンジニアやレーシングチームに送られる。

単体のLTEモデムユニットは、車両ごとに必要であり、RaceConnectのユーザーは、好きな数だけ同時にモデムを操作し、提供されたデータを分析することができる。これにより、複数の車両を配備するレーシングチームのための、時間や努力、分析が大幅に削減される。

それぞれのテレメトリーモデムは、便利で明確に構造化されたユーザーインターフェイスを使用したクラウドにおいて、簡単に構成され管理することができる。

ボッシュは、ファームウェアを維持し、データを最新に保ち、顧客は定期的にアップデートすることで、常に、最新バージョンをシステムに導入できる。経験豊富なサポートチームは、テレメトリーシステムの操作時に発生する可能性のある構成や問題に関して、常に顧客をサポートする準備ができている。

高速走行やネットワーク変動時でも良好なデータ送信
ボッシュは、モータースポーツで使用するために、LTE65モデムを特別に設計した。

Timo Blon氏は、次のように述べた。
「我々が開発し自社製造したエレクトロニクスシステムは、高速走行時や、セルラーネットワークの範囲が変動する状況でも、低遅延で非常に信頼できるデータコミュニケーションを提供できる。」(プレスリリースより引用)

このシステムは診断ツールと完全に互換性があり、車両の電気システムの一時的な電圧降下をカバーできる非常用電源が組み込まれている。また、すべてのデータセキュリティ要件を満たし、LTEセルラーネットワークでの使用が認定されている。

「RaceConnect」テレメトリーシステムは、SIMカード付きのLTE65モデム2台、ヨーロッパとアメリカ向けのセルラーネットワーク、および、RaceConnectポータルへのアクセス権を含むデータプランという完全なパッケージで提供される。

また、将来的には、ウェブベースのポータルを介してデータを受信することが可能となる。

RaceConnectは、システムの高い柔軟性と使いやすさのおかげで、インディカーからスポーツカーレースまで、適切なレギュレーションを備えたあらゆるモータースポーツのクラスや、レースに向けた車両のセットアップテストに最適である。

(画像はプレスリリースより)


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