日本精工、エンジン用冷却ファンクラッチの高密封シール付き玉軸受を開発

シールリップを増加し密封性を向上
日本精工株式会社は、自動車エンジンの冷却ファンクラッチに使用される「高密封シール付き玉軸受」を開発したことを発表した。

製品の特長として、新たにスリンガーを設置し、シールリップの数を増やし多点接触シールとすることによって、仮にシール内に入った場合でも主リップでガードすることが可能。

従来シール製品と比較して、30倍以上の耐ダスト性、8倍以上の耐泥水性という、高い密封性を実現していることである。

ダスト等の浸入による問題を防止
ファンクラッチ用の軸受には、両側に密閉性のあるシールが装着されており、片側においてはファンクラッチオイルを密閉する機能、反対側では大気にさらされて、ダストや泥水の浸入を防止する機能が求められている。

近年、自動車の使用環境が苛酷になるにつれ、大気側シール周辺に大量のダストが付着するようになり、シールの摩耗量が増大し、摩耗の進んだ部位から軸受内部にダストや泥水が浸入、異音が発生するという問題が増加していた。

このような状況で、大気側のシールとして、耐ダスト性、耐泥水性に優れたシールが求められるようになったことから、今回の製品開発となったもの。

これにより、使用環境の厳しい自動車市場におけるファンクラッチ用軸受の信頼性、さらには自動車の信頼性向上に貢献していく意向だ。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

日本精工株式会社 プレスリリース
http://www.jp.nsk.com