コンチネンタル、商用車向けのオンボード計量システムを開発

走行開始前に迅速、簡単に車両重量を計測
コンチネンタルは9月10日、トレーラーやセミトレーラーなどの商用車の重量を記録して表示する、高性能で信頼性の高いオンボード計量システムを開発したことを発表した。

これは、固定された重量計から独立しており、走行を開始する前に、すばやく簡単に計量することができる。さらに、機能を追加することで、2021年5月に施行されるEU指令2015/719をはるかに超えて効率を向上させることが可能となる。

このEU指令2015/719は、商用車の車両総重量を、より数多く測定することを求めている。それに従って計画を立て、制裁措置を防止するために、ドライバーと輸送管理者は、走行を開始する前に車両の負荷状況をすでに知っている必要がある。

この大きな課題に対する要件を満たすために、ほとんどのEU諸国は現在、主に包括的な固定型ソリューションに頼っているが、コンチネンタルのオンボード計量システムは、指令の規定を超える付加価値を提供する。

オンボード計量システムの開発担当、コンチネンタルの技術プロジェクトマネージャーであるMarc Leinemann氏は、次のように述べた。
「将来、道路上のセンサーによって負荷が計測されるとしても、この先進ソリューションは、運送業者や輸送管理者、ドライバーにとって、興味深いものであり続けるだろう。」(プレスリリースより引用)

より安全で効率的な荷物の積載が可能
コンチネンタルのオンボード計量システムでは、トラックが発進する前でも、輸送管理者とドライバーが、車両の重量が安全範囲内にあるかどうかを確認することができる。

走行前に重量を測定できれば、より効率的かつ安全に車両に荷物を積載することができ、無駄な走行を減らすとともに、提供されるデータにより予防メンテナンスも可能となる。

さらに、例えば、負荷により決められる輸送料金などの新しいビジネスモデルの基盤としても機能する。

車軸荷重を測定するセンサー開発などで輸送管理を最適化
しかし、サスペンションが異なる車両で構成される輸送もあるため、輸送管理者の要件も異なる場合がある。こうしたことから、コンチネンタルは、それぞれの顧客の要件を考慮に入れた様々なオンボード計量ソリューションを開発した。

エアサスペンション付きのシャーシは、個々の車軸の負荷状態を常に把握するのに最適である。コンチネンタルは、スチール製サスペンションを備えたシャーシ用にカスタマイズされたソリューションも提供している。

例えば、エアサスペンションを備えた車両用のセンサーがあり、これは、超音波を使用して空気ばねの高さと圧力を測定し、車軸の負荷状態を判断するものである。

また、エアサスペンションのない車両のショックアブソーバー用の高さセンサーも開発された。ショックアブソーバーのサスペンショントラベルは、各車軸の負荷状態に関する情報を提供する。

そして、ひずみセンサーは、スチールとエアスプリング両方の車軸に適している。車軸本体のひずみを測定するため荷重を計算することができ、車軸負荷の合計は負荷を含む車両重量となる。

4つのケースすべてで、収集されたデータが集計、転送、評価され、結果が最終的にドライバーのスマートフォンのアプリか、またはコクピットのディスプレイに表示される。また、輸送管理者は、データを取得して輸送の利用を最適化することも可能となった。

(画像はプレスリリースより)


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