ヒュンダイ自動車、燃料電池システムをヨーロッパに向けて輸出

自動車業界を越えて提供
9月15日、ヒュンダイ自動車は、専売特許の燃料電池システムをヨーロッパに向けて輸出したと発表した。

ヒュンダイ自動車製の燃料電池システムは、スイスの水素ソリューション企業「GRZ Technologies」を含めた自動車メーカー以外に対して提供される。

燃料電池システム開発・大量生産のリーダーシップ強化
2019年以降、ヒュンダイ自動車とGRZ Technologiesの2社は、水素貯蓄技術における提携を推し進めている。ヒュンダイ自動車との提携によって、GRZ Technologiesの水素貯蓄量は5倍から10倍となり、将来的に2社の提携は拡大される。

ヒュンダイ自動車は、燃料電池システムおよび燃料電池自動車を輸出する自動車メーカーとなる。燃料電池システムの輸出によって、エコフレンドリーなエネルギー事業を支援する高度な技術と生産能力が示される。また、スマートモビリティソリューションプロバイダーとなる戦略を進めるうえで、燃料電池技術は重要な役割を担う。

今回、GRZ Technologiesは、ヒュンダイ自動車の燃料電池自動車「NEXO(ネキソ)」の燃料電池システムを用いて、ピーク時の電力向けの定置型蓄電池システムを建設する。自動車業界を越えて、燃料電池システムの開発および大量生産におけるリーダーシップは強化される。

適用性と拡張可能性をもつ水素エコシステム
ヒュンダイ自動車の燃料電池システムには、長期に亘る専門性が活用されている。2000年には初の燃料電池自動車(FCEV)「Santa Fe(サンタフェ)」が誕生した。「サンタフェ」に続き、世界初となる大量生産の燃料電池自動車「ix35」は2013年、第2世代の燃料電池自動車SUV「ネキソ」が2018年に導入された。

2020年7月には、燃料電池の大型トラック「Hyundai XCIENT(エクシエント)」10台をスイスに向けて輸出している。「エクシエント」は、世界初の大量生産による大型車となる。

シニア・バイス・プレジデント兼燃料電池センター長のセフン・キム(Saehoon Kim)氏は、ヒュンダイ自動車の燃料電池システムについて、ゼロエミッション自動車を上回る適用性と拡張可能性を兼ね備えていると説明する。

また、モビリティ、インフラ、エネルギー事業におけるパートナーは、システムの活用により、包括的な水素エコシステムの可能性を更に拡大できると述べる。

(画像はプレスリリースより)


▼外部リンク

HYUNDAI
https://www.hyundainews.com/en-us/releases/3133