Rheinmetall Automotive、鉛不使用のすべり軸受ソリューションを提供

乗用車における鉛不使用製品の経験を活用
Rheinmetall Automotiveは、同社傘下で商用車用スチールピストンの大手メーカーであるKS Kolbenschmidtが、商用車および産業用顧客に向けた、すべり軸受の製品ポートフォリオをさらに拡大したことを発表した。

これにより、重金属鉛を完全に排除し、あらゆる用途における将来性のある環境にやさしいソリューションの実装を目指す。

また、ベアリング設計の効率的な開発、テスト車両診断、EHDシミュレーション、社内テストベンチでの顧客固有のテストを含む包括的なサービスで、顧客をサポートしていく。

鉛は今も広く使用されている工業用金属であり、その高い成形性と加工性、および耐風化性と耐食性が評価されているものの、環境や健康に有害である問題点がある。

KS Kolbenschmidtのすべり軸受部門は、新しい開発に関して早い段階で鉛の使用を廃止し、2011年以降、ヨーロッパの乗用車セグメントにおいて、鉛不使用のベアリングへの切り替えに重要な役割を果たしてきた。

乗用車部門で得た経験に基づいて、商用車や産業用の顧客も、早い段階での鉛不使用ベアリングへの変換を始めることが推奨される。特に、製品のライフサイクルの長さを考えると、材料設計は将来性を考慮したものであることが重要である。

KS Kolbenschmidtは、すべての製品シリーズに、高性能な鉛不使用のソリューションを提供している。これには、機械加工されたソリッドブロンズコンポーネントから、様々な鉄複合材料から製造された巻線ブッシングやスラストワッシャ、コーティングされた高性能ベアリングまで含まれる。

商用車エンジン用の高性能ベアリング
商用車用のエンジンすべり軸受に関して、同社は、乗用車セクターにおける鉛不使用のクランクシャフトやコンロッド軸受の長年にわたる量産経験を活用している。

鉛不使用のスチールおよびアルミニウムベアリングシェルである「KS R25」と「KS R53」は、量産において何百万回のその堅牢性を証明している。

しかし、エンジンコンセプトやアプリケーションエリアによっては、ポリマーコーティングされたベアリングシェル「KSR53L1」や、鉛不使用の電気メッキベアリング「KS S213D」、高性能スパッタベアリング「KS S213W」などが使用できる。これらはすべて鉛不使用であり、将来を見据えたものである。

商用車と産業向けに様々な素材のベアリングを提供
内燃エンジンとは別に、KS Permaglide独自ブランドの簡単メンテナンスおよびメンテナンス不要の金属ポリマー製すべり軸受は、商用車や産業用として頻繁に使用されている。

ここでも、KS Kolbenschmidtは、鉛ゼロのソリューションを提供している。

「KS P141」「KS P180」などのスチールブロンズPTFEすべり軸受は、非常に低い摩擦係数と高い耐摩耗性を兼ね備えている。革新的なスチールブロンズ熱可塑性すべり軸受である「KS P240」「KS P241」「KS P243」は、高負荷なグリース潤滑アプリケーションに特に適している。

これらの鉛不使用ソリューションのパフォーマンスと信頼性は、例えば、商用車のブレーキのアクチュエータで実証されている。

顧客による検証に成功した後、KS Kolbenschmidtは、鉛を使用したベアリングを完全に排除した最初の量産アプリケーションを提供した。

(画像はプレスリリースより)


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Rheinmetall Automotive Press Releases
https://www.rheinmetall-automotive.com/