ボッシュ、パワートレインの将来に関する調査の結果を発表

Eモビリティだけでなく燃焼エンジンのニーズも継続
ボッシュは、市場調査機関Innofactの調査で、パワートレインに関して、バッテリーや燃料電池、ガソリン、ディーゼルエンジンなど、あらゆるパワートレインが妥当性を持っているという結果となったことを発表した。

ドイツ、フランス、イタリア、イギリスからの2,500人の調査回答者は、新車を購入する場合、2人に1人は、燃焼エンジンの車を主に使用する車に選択し、3人に1人はセカンドカーに選択すると答えた。

しかし、2030年に最も普及しているパワートレインは何かとの質問には、調査対象者の約68%が、ハイブリッドや燃焼エンジンよりも、電気パワートレインであると回答している。そして、燃料電池をパワートレインとする自動車の可能性を認め、3人に1人が燃料電池をモビリティの未来と見なしている。

ロバート・ボッシュの取締役会メンバーであり、モビリティソリューション事業部門の会長であるStefan Hartung博士は、次のように述べた。
「Eモビリティは進行中であり、それは良いニュースである。今年だけでも、ボッシュは、この部門に5億ユーロを投資している。同時に、我々は、まだ必要とされていることから、燃焼エンジンの改良も続けている。」(プレスリリースより引用)

また、電気自動車とプラグインハイブリッドに対する多くの政府補助金に加えて、燃焼エンジンのみを搭載した車両に対する補助金を支持するか、との質問に対し、ヨーロッパの人々の70%は肯定的な回答を示した。

従来のパワートレインを備えた新車の購入に対する政府の補助金に賛成する回答者は、イタリアで83%と最も高く、フランスで77%、ドイツで62%、イギリスが最も低く60%となっている。

Hartung博士は、「最新の燃焼エンジンに対して奨励金を付与することで、車両の更新を加速できる。これは、環境と気候変動への対応にも役立つ。」との見解を示した。

再生可能合成燃料の使用で気候中立に貢献
従来のエンジンを搭載した車も、気候に中立な方法で走行することが可能である。そのカギとなるのは、周囲の大気から捕捉されたCO2と、再生可能な水素から作られる再生可能合成燃料(RSF)である。

調査に参加した人の57%は、RSFが減税の対象となるべきであると回答した。

Hartung氏は「気候目標を達成したいのであれば、再生可能合成燃料が必須である。RSFにより、世界中で使用されている10億台以上の車両が地球温暖化を抑えることができる。」と説明した。

ボッシュは、地球温暖化を抑制し、可能な限り環境を保護するために、燃焼エンジンの改良を続けており、RSFを使用し、ガソリンおよびディーゼルエンジンでも気候に中立となることを目指している。

生活や仕事のために自動車は必要
また、ドイツ、フランス、イタリア、イギリスの調査参加者の約60%は、車なしでの生活を想像できないと回答している。

ドイツで61%、イギリスで47%の人々が、車を所有する最も重要な理由として柔軟性の向上を挙げたが、フランスの回答者の41%は主に仕事のために車が必要であるとしている。

ボッシュは、輸送を可能な限り資源に優しいものにすることを目指しており、CO2に中立で、実質的に排出物のないモビリティのビジョンを追求している。

そして、同社は、将来のパワートレイン技術へのアプローチにおいてオープンマインドを持っており、バッテリーと燃料電池をパワートレインとする車両で電気自動車のマーケットリーダーになることも目指している。

ボッシュは、世界で新たに登録された車両の約3分の1が、2030年までに完全電気自動車となり、3分の2は、燃焼エンジンを搭載した車両とハイブリッド車になると予測している。

(画像はプレスリリースより)


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