ボッシュ、電気パワートレインの故障修理に役立つ統合診断システムを開発

ドイツ国家機関から資金提供
ボッシュは、同社グループが率いるコンソーシアムが、将来的に電気パワートレインの故障を診断することが可能となる標準化された統合診断システムを開発したことを発表した。

この電気自動車のための診断と修理のコンソーシアムプロジェクト「DINA」は、ボッシュグループのほかに、DEKRA Automobil社、Fraunhofer Ernst-Mach-Institut、Research Institute of Automotive Engineering and Vehicle Engines Stuttgart(FKFS)などにより構成されており、最先端の「電気モビリティサウスウエスト」クラスタの一部として、ドイツ教育研究省から280万ユーロの資金を供給された。

電気自動車の市場で成功することを望む企業は、競争力のあるアフターセールスのコンセプトが必要であることから、この研究の結果は、サプライヤー、メーカー、ワークショップ、テスト機関にとって重要な意味を持つといえる。

ピンポイント修理で納期短縮と費用低減
DINAプロジェクトは、2012年7月から2015年7月に、電気自動車の高電圧システムを診断し修理するための基準を作成することと、適切な測定方法の研究を行った。

コンソーシアムのメンバーは、高電圧バッテリとインバータからモータと充電システムまで、電気自動車のパワートレインにおける問題を検出して場所を特定することをサポートするために、統合診断システムを作成。

これにより、ワークショップでは、「モジュール化修理」を行うことが可能となる。もし、問題がどこにあるかを正確に診断することが可能であるなら、システム全体を交換する必要がなくなり、将来的には、個別にピンポイントで不良部品を交換することが可能となるのだ。

また、修理が迅速となるだけでなく、修理費用も大幅に減少する。

アフターセールスに重要となる診断システム
アフターセールスにとってDINAプロジェクトの研究が非常に重要であることは明らかである。

パワートレインの完璧なテストおよび診断は、一般的な車両検査などの技術テストにとって不可欠な部分であり、電気自動車の価値は、その状態、使用年数、貴重な高電圧バッテリのコンディションに大きく依存しているからだ。

プロジェクトは、このコンディションを見極める方法に重要な見識をもたらしている。

最先端「電気モビリティサウスウエスト」クラスタ
この最先端の「電気モビリティサウスウエスト」クラスタは、エレクトロモビリティの分野で最も重要な地域団体の1つだ。

地域機関のe-mobil BW社にコーディネートされた、このクラスタは、カールスルーエ、マンハイム、シュトゥットガルト、ウルムをカバーする地域にある大手企業や中小企業と一緒に活動を行い、自動車、エネルギー、情報通信技術、生産という4分野における地元の研究機関ともネットワークを結んでいる。

また、クラスタ機能は、すべての主題について完全にカバーするために、ワーキンググループを専門化している。 例えば、「インテリジェントムーブ」グループは、デジタル化、自動運転に焦点を当てている。

(画像はプレスリリースより)


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Bosch Press release
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