“世界最軽量”で環境性能アップ 日本精工が新型電動パワーステアリングを開発
軽量化に加え、運転時の安心・安全性能を向上
日本精工は22日、世界最軽量クラスとなるチルト付きコラムタイプEPS(電動パワーステアリング)の開発に成功したと発表した。同製品の特長として挙げられるのが、トルクセンサと減速ギヤを小型にし、かつギヤボックスを薄くすることで実現した軽量化だ。同社によれば、同製品は従来比で約13%の減量に成功したほか、同社調べでは世界最軽量となるチルト付きコラムタイプEPSに仕上がったという。
また、トルクセンサの駆動電源を低電圧化することで、アイドリングストップ時などバッテリーの供給電圧が下がるときもEPSが動作することを可能に。さらに、従来のトルクセンサに対する監視機能に加え、新たに始動時の点検を行うことができるようになった。
結果として、同製品は運転時の安全と安心に貢献するのはもちろん、軽量化とアイドリングストップへの対応により、省エネルギーならびに省資源にも寄与するものとなった。
世界的な環境保全の潮流に対応
昨今ヨーロッパでは排ガス規制のEuro6が開始されるなど、CO2の排出を抑制し環境の保全につなげる動きは世界的な流れの一つとなりつつある。同社によれば、自動車用EPSは省燃費等環境性能への寄与が可能であることから、時代背景にともないその重要さに対する認識が高まりつつあるという。同社では今回開発したチルト付きコラムタイプEPSについて、燃費効率への要求が厳しい中小型車を主な対象として、今後世界的に展開していく予定だ。またステアリング事業全体としても、世界規模での現地調達・現地生産、ならびに製品改良を進め、収益増につなげたいとしている。
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
日本精工 プレスリリース
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