デルファイ、完全な自動運転ソリューションの量産に向けMobileye社と提携

多様な車両プラットフォームに対応
デルファイオートモーティブは、Mobileye社と、SAEレベル4/5の完全な自動運転ソリューションを開発するための提携を行ったことを発表した。

このプログラムにより、世界中の幅広い顧客に向けた多様な車両プラットフォームに対して迅速に統合するために必要である、機能安全と性能のレベルを持った、エンドツーエンドの量産できる完全に自動化された車両ソリューションが実現することが期待される。

CSLPプラットフォームは、2017年にラスベガスで開催されるConsumer Electronics Showにおいて、一般道路と高速道路の両方で実証し、2019年には量産準備に入る予定である。

両社の高度な技術を結集
obileye社は、自動車分野に焦点を当てた、コンピュータビジョンシステムやマッピング、ローカライズと機械学習に関する世界的リーダーである。一方、デルファイは、自動運転ソフトウェアやセンサー、システムインテグレーションにおける世界的リーダー。両社の協業によっては、市場初であるレベル4/5の完全な自動運転ソリューションを共同開発していく。

自動運転のソリューションは、両社の主要なテクノロジーに基づいている。その中のMobileye社のセンサー信号処理・融合・世界地図の生成ができる「EyeQ 4/5 System on a Chip(SoC)」や、Road Experience Management(REM)は、リアルタイムのマッピングと車両のローカライズに使用される。

デルファイは、Ottomatika社の買収により獲得した、通路と運動プランニング機能を持った自動運転ソフトウェアアルゴリズムと、完全なカメラやレーダー、光を用いたリモートセンシング技術であるLiDAR機能を持った、デルファイのMulti-Domain Controller (MDC)とを融合した。

さらに、両社のチームは、次世代のセンサー融合技術だけでなく、次世代の人間のような「運転ポリシー」も開発することが期待されている。

このモジュールは、複雑な都市の道路における他のドライバーや歩行者との関係のために必要なドライビング能力を得るために、Mobileye社の深層強化学習技術と、Ottomatika社の運転行動モデリング技術を組み合わせたものだ。

関係者のコメント
Mobileye社の会長兼最高技術責任者であるAmnon Shashua教授は、次のように語った。
「Mobileye社とデルファイの関係は2002年に始まり、当時の最も高度なアクティブセーフティシステムの1つを実装しました。我々の長い歴史は、この意欲的な努力の成功の鍵なのです。デルファイとのパートナーシップは、巨額の設備投資を必要とせずに、顧客がレベル4/5の自動運転を採用することを可能にして、市場にもたらす時間を加速し、それによって卓越した利点を作成するものです。」(プレスリリースより引用)

また、デルファイの社長兼最高経営責任者(CEO)であるケビン・クラーク氏は、次のように述べている。
「このパートナーシップにより、我々は、レベルが向上した自動運転能力と、より効率化したコストを顧客に提供することができるようになります。我々の2つの組織が結集した専門知識は、一方の作業では不可能であろう新しいアプローチや能力の創出を加速していきます。これは、企業とお客様の両方にとってWin-Winであるといえます。」(プレスリリースより引用)



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