コンティネンタル、商用車向けヘッドアップディスプレイを開発
様々な必要情報を運転者の視界に表示
コンティネンタルは、商用車用ヘッドアップディスプレイ(HUD)の開発について、9月21日付けのプレスリリースで発表した。
ディスプレイのオプションとHUDのカラースキームは、非常に多様であり、各車両メーカーが自由に定義することも可能。ディスプレイは、CANバスを介してデータを取得し、ディスプレイの選択肢は、速度やナビゲーション命令、経路制限や速度制限などの交通標識、また、次の休憩までの走行時間とガソリン残量、車間距離警告にまで及ぶ。
運転者は、必要な時に、自分の視野の中で、正確にすべての重要な情報を取得でき、1、2秒でも道路から目を離す必要がないため、安全性を高められる。そして、運転者は、情報の表示が始まる前に、短い視距離に目の焦点を当てる必要はないし、より長い距離の視野に再び調整する必要もない。こうした焦点を合わせ直すプロセスは、目を疲れさせるものだ。
コンティネンタルは、こうしたHUDのメリットを商用車向けに適用し、独自の開発用トラック「InnovationTruck」で、27,000キロ以上にもわたる走行に成功している。
フロントガラスHUDかコンバイナーHUDとして利用可能
コンティネンタルのHUDは、フロントガラスが表示されている情報のためのミラーとして機能する部分において、フロントガラスHUDとして利用できる。このバージョンは、アメリカで一般的である平坦なフロントガラスを持つ商用車に最適だ。また、コンバイナーHUDの場合、透明パネル(コンバイナー)は、フロントガラスの前方の画像反射を処理する。このバージョンは、ヨーロッパで一般的である湾曲したフロントガラスとの限られたスペースのために特に適している。
また、自動車メーカーは、コンバイナーの表示を、上部の視野と下部の視野(ルックアップとルックダウン・アプローチ)の、どちらに表示するかを選択することができる。コンティネンタルは、標準としてルックダウンバージョンのフロントガラスHUDを提供している。
HUDの使用はまた、車両の設計において、OEMに新たな機会を提供する。すべての情報内容をHUDに転送することができるので、計器パネルは小さくすることも可能だ。
高度自動運転に向けても重要となる技術
アフターマーケットビジネス部門と商用車のヘッドであるマイケル・ルフ博士は、次のように説明した。「ヘッドアップディスプレイは、道路の安全性に大きく貢献しています。運転者は、自分の目を、長距離の焦点と短距離の焦点との間で、継続的に交互に切り替える必要がないため、疲れることなく事象を監視することができます。HUDは、交通渋滞や大雨などの突発的な気象現象、車両前方からの距離などの情報を提供し、近くで起こっていることについて、最新情報を知ることができます。また、ヒューマン・マシン・インターフェースとしての役割として、HUDは、現在の自動運転モードに関する情報を運転者に提供することができることから、高度自動運転に向けた観点からも重要な技術といえます。」(プレスリリースより引用)
(画像はプレスリリースより)
▼外部リンク
Continental Press Releases
http://www.continental-corporation.com/