IHIのターボ事業、米国で今後進展するダウンサイズ化の需要取り込み狙う、電動化ソリューションも複数開発

2018.01.23
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▽IHIのターボ事業

1981年から自動車専用ターボを開発。1988年にF1で16戦中15勝したホンダエンジンへの供給が有名。

ガソリンエンジンのダウンサイズ化の追い風を受け、生産台数が増加し2014年末に累計5,000万台を達成。日本、米国、ドイツ、イタリア、タイ、中国、韓国に計8ヵ所の生産拠点、日本とドイツに開発拠点を持つ。

・2017年10月、米国Detroitに新しい営業拠点を追加し、GMやFord向けの営業や設計提案を強化した。

-米国で2017年度の3倍に相当する100万台の販売を2020年度に目指す。新工場の追加も検討。

-欧州や中国に続いて、エンジンダウンサイズ化の主戦場となる米国でのシェア拡大を狙う。

・ガソリンエンジン向けに軽~小型乗用車用のRHF25、RHF3、中型乗用車用のRHF4、RHF5、高出力乗用車用のRHF55、ディーゼルエンジン向けには、小~中型乗用車用のRHV3、RHV4、RHV5、大型乗用車~小型商用車用のRHF5V、RHF55V、その他大型商用車向けをラインアップ。

▽RHF3ではセミフローティング軸受を採用

RHF3では、低回転域でのトルクを向上するために、タービンの小型化・高速回転化を実現。

-同流量のタービン比で22万rpmを27万rpmに向上。

-高回転化に伴うNVHを改善するために、フルフローティング軸受をセミフローティング軸受に変更。

▽電動化ソリューション

IHIは電動化に対応し、電動アシストターボチャージャーと電動コンプレッサーの開発を進めている。

-電動アシストターボチャージャーは、排気を利用する通常のターボの同軸上にモーターを加えたもので、排気が少ない低回転域ではモーターが過給をアシストする。

-連続運転可能な高効率モーターを自社開発。

FOURIN世界自動車技術調査月報(FOURIN社 転載許諾済み)>

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