【自動車業界の転職】2人に1人が年収アップ 最高増加額は600万円
※転職後の年収は内定時に提示される年収を使用しており、原則残業代は含みません。
【調査結果の概要】
・自動車関連メーカーに転職した人のうち、年収がアップした人の割合は45.7%
・年代別でみると、年収がアップした人の割合が最も高いのは「20代」
・年収がアップした人のうち、25%以上が「100万円以上アップ」
調査結果の詳細
転職後の年収変化│約半数が年収アップ
最新のデータによると、転職前と比べて年収がアップした人の割合は45.7%でした。自動車関連メーカーに転職した人の約半数が年収アップを実現しています。
2017年に厚生労働省が全業界を対象に行った調査では、転職した人のうち年収がアップした人の割合は36.2%でした。自動車関連メーカーへの転職は、全体と比べて年収がアップした人の割合が高くなっています。
自動車関連メーカーに転職した人を年代別に分け、転職後の年収変化を比較しました。
転職で年収がアップした人の割合は、20代が48.7%、30代が43.3%、40歳以上が47.7%。どの年代でも、4割以上の人が年収アップを叶えています。
転職後の年収増加額│最高で600万円アップ
自動車関連メーカーに転職して年収が上がった人のうち、増加額が100万円以上だった人は25.3%、50~100万円だった人は32.6%、50万円未満だった人は42.1%でした。
年収がアップした人のうち、4人に1人が100万円以上増加。最も増加額が多かった人は、600万円上がっています。
特に年収がアップしているのは、電気・ソフト系のエンジニア
自動車業界の転職は、年収アップが叶いやすい状況です。
今回の調査では、年収がアップした人は半数程度という結果になりました。しかし、調査に使用した転職後の年収は残業代が含まれていないことが多いため、実際の年収はもう少し高め。自動車業界専門のコンサルタントの関寺庸平は、「転職後の残業代を含めた年収と前職の年収を比べると、8割以上の方の年収が上がっている」と述べています。
年収がアップする人の多くは、電気・ソフト系のエンジニアです。
技術の発展に伴い、自動車は「巨大な電子機器」と言えるほど、電気制御で動いている部分が多くなりました。自動運転やコネクテッドカーといった機能を自動車に搭載するには、これまで自動車業界にいなかった電気・ソフト系エンジニアの力が必須。
しかし、電気・ソフト系エンジニアはあらゆる業界で引く手あまたのため、年収の相場が高くなっています。自動車関連メーカーもほかの企業に負けじと高年収を提示した結果、年収の水準が上がっている状況です。
このため、転職しにくいと言われている40歳以上でも、好条件での転職が可能。経験を積んだソフト系のエンジニアが管理職のポジションで入社するケースでは、特に年収の上がり幅が大きくなっています。
反対に年収がダウンする人の多くは、やりがいや年収以外の条件を重視して転職をする人。経験が浅いものの、「自動車に携わりたい」という希望を叶えるために転職する人や、Uターンのため地方に転職する人などは、転職後に年収が下がることがあります。
(オートモーティブ・ジョブズ編集部 山岡結央)