【動画で解説】生産技術のニーズ増 具体的な仕事内容の把握が転職成功のカギ│2月の自動車業界転職市場
2019.02.13自動車業界全体の求人件数は前月から3%減、前年同月比17%増
最新のオートモーティブ・ジョブズのデータによると、自動車業界全体の求人件数は前月比3%減、前年同月比17%増でした。
前月と比べて求人件数が増加したのは「電気設計・回路設計」(1%増)と「組み込み・ソフトウェアエンジニア」(4%増)の2職種。前年同月比では「組み込み・ソフトウェアエンジニア」(32%増)、「実験・評価・解析」(19%増)、「生産技術」(23%増)、「品質管理・品質保証」(17%増)、「SCM・生産管理」(40%増)の求人件数が特に増えています。
昨年末から世界的に経済の雲行きが怪しくなってきていますが、自動車業界では引き続き中途採用が活発に行われている状況です。
生産技術は前年同月比23%増 業界・職種を超えた転職も
今月は、「生産技術エンジニア」の採用動向についてお話しします。
生産技術エンジニアは、生産工程の設計や改善をするのが主な仕事です。ラインの効率化やコスト削減はもちろん、あらゆる工程で進められているファクトリーオートメーションの導入にも生産技術エンジニアの力が必要。生産技術エンジニアの求人件数は、前年同月と比べて23%増加しました。
ニーズの高まりにともない、採用の幅も広がっています。実際に、家電メーカーから自動車部品メーカーの生産技術に転職した方や、工作機械の設計から自動車部品メーカーの生産技術に転職した方など、業界や職種を超えた事例も。転職するか悩んでいる方でも、求人をチェックしてみると思わぬ選択肢が見つかるかもしれません。
とはいえ、担当業務がガラッと変わってしまうと培ってきたスキルが生かせない可能性も。生産技術はラインの立ち上げや設備メーカーとの打ち合わせ、生産工程の管理など仕事の幅が広いうえに、扱う製品や工場の生産設備によっても業務が大きく変わります。未経験分野の知識が必要な企業に転職した場合は、研修などでノウハウを習得するのが理想ですが、中途社員の教育体制が整っていない企業も多いのが現状。
このため、できるだけ早く活躍するにはこれまでの経験を生かせる転職先を選ぶのがベターでしょう。面接で「詳しい仕事内容を教えてください」と質問したり、工場にどんな生産設備があるのかを確認したりして具体的な仕事内容をイメージすることが、ミスマッチを防ぐためのポイントです。
関寺 庸平
NHKや日本経済新聞に、自動車業界・製造業の転職市場についてコメントを提供している。前職では上場メーカーで技術営業をしていた。