【動画で解説】品質部門の求人数増加(2018年11月の自動車業界 転職市場月報)
2018.11.30自動車業界全体の求人件数は前月から2%増加
最新のオートモーティブ・ジョブズのデータによると、自動車業界全体の求人件数は前月から2%増加しました。
求人件数が特に増えた職種は、「実験・評価・解析」(7%増)、「品質管理・品質保証」(7%増)、「購買・調達」(7%増)でした。
開発段階にある製品の試験を行う「実験・評価・解析」は、自動車業界全体での品質に対する意識の高まりを背景に、求人が増加しています。特にニーズが高まっているのは、EV向けのモーターやセンシングシステムといった電気・ソフト系の知識が必要なポジション。家電やOA機器などの実験・評価・解析の経験がある方は、業界未経験での転職も叶いやすい状況です。
「購買・調達」は、コストカットに注力する多くのメーカーで中途採用が活発化。これまでは販売台数を増やして利益を伸ばすのが一般的でしたが、国内の車離れや北米市場の低迷を受け、現在は1台あたりの利益を重視する方針に転換しつつあります。発注先の選定や価格交渉には技術面の知識も必要なため、営業の経験がある方だけではなく、エンジニアからのキャリアチェンジも可能です。
品質管理・品質保証の求人件数は7%増 各社、品質部門を強化中
自動車メーカーの相次ぐ不正検査問題で、話題となっている職種が「品質管理・品質保証」。求人件数は、前月と比べて7%増加しました。
不正検査問題は、企業内の品質に対する意識が薄れていたことに加え、出荷前の製品をチェックしたり、製造工程の改善を図って不良品を作らないようにしたりする品質管理・品質保証の人手不足も大きな原因。不正が発覚したメーカー以外でも、品質に特化した部門を作るなどして、体制の強化を進めています。
自動車の品質を担保する品質管理・品質保証は、社内でも重要度の高い仕事です。人の命に関わる自動車は製造業のなかでも特に高いレベルの品質が求められるので、自動車業界の品質管理・品質保証の経験が、その後のキャリアパス作りにつながる可能性も。中堅企業で働いている方は、このタイミングでより規模の大きな企業への転職が叶うチャンスもあります。
「どんな企業の求人があるのか知りたい」「自分の経験で応募できるのかわからない」という方は、ぜひお気軽にオートモーティブ・ジョブズにご相談ください。
関寺 庸平
前職では上場メーカーで技術営業をしていたため、エンジニアのキャリアに詳しい。
NHKや日本経済新聞に、自動車業界・製造業の転職市場についてコメントを提供している。