【動画で解説】自動車未経験でも、高電圧回路の経験がEVに生かせる│3月の自動車業界転職市場

自動車業界全体の求人件数は前月比2％増、前年同月比18％増

最新のオートモーティブ・ジョブズのデータによると、自動車業界全体の求人件数は前月比2％増と4カ月ぶりのプラス。前年同月比では18％増えています。

前月比では「品質管理・品質保証」（9％増）、「生産技術」（4％増）、「購買・調達」（4％増）など6職種の求人件数が増加。前年同月比では、「SCM・生産管理」（37％増）、「組み込み・ソフトウェアエンジニア」（36％増）、「生産技術」（27％増）、「品質管理・品質保証」（23％増）の増加幅が大きくなっています。

電気自動車の開発が急務　高電圧回路の経験者が引っ張りだこに

今月は「電気設計・回路設計」エンジニアの採用動向についてお話しします。

電気設計・回路設計の求人件数は、前年同月と比べて11％増加しました。前月比では3％減少していますが、採用ニーズ自体は堅調。なかでも高電圧回路設計の経験があるエンジニアは、自動車業界での引き合いが強くなっています。

2019年に入り、世界最大の自動車市場の中国でNEV規制が導入されました。この規制で、自動車メーカーは一定量の新エネルギー車（電気自動車、プラグインハイブリッド車、燃料電池車）を販売しなければペナルティを課せられる状況に。
欧州でも2021年からCO2排出量の厳しい削減目標が敷かれることが決まっており、自動車業界では電気自動車の開発加速が喫緊の課題となっています。

こうしたことを背景に、電気自動車に搭載するモーター、インバータ、トランスミッション、電池モジュールや電気自動車の普及を支える充電設備の設計や開発に関する求人が増加。高電圧回路設計の経験があるエンジニアのニーズが高まっている状況です。自動車の経験を問わない求人も多く、生産設備やプラント設備、受変電設備などの回路設計に携わっていた方も歓迎されています。

求人は、ティア1や電気自動車に特化したサプライヤーなど幅広い企業から出ています。複数の求人をチェックして各種条件を比べてみると、希望が叶うものが見つかるかもしれません。