【動画で解説】技術営業は業界・職種を超えた転職のチャンスも│6月の自動車業界転職市場
2019.06.17自動車業界全体の求人件数は前月比8%減、前年同月比34%増
最新のオートモーティブ・ジョブズのデータによると、自動車業界全体の求人件数は前月比8%減、前年同月比34%増でした。
前年同月比では多くの職種で求人件数が増加していますが、前月比だと軒並み減少。米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題などで政治・経済が不安定となっているため、外資系を中心に中途採用を一時的にストップする企業が増えています。「品質管理・品質保証」(16%減)、「電気設計・回路設計」(15%減)は、こうした事情に募集枠の充足も重なったため、特に求人件数が減少しました。
【営業】専門的な知識を持つ“技術営業”のニーズ増
今月は、営業職の採用動向についてお話しします。
営業職の求人件数は、前月比では11%減少していますが、前年同月比だと18%アップ。長期的にみるとゆるやかに増加しており、特に技術営業の求人が増えています。
技術営業とは、専門的な知識を持っている営業職のことです。クライアントに技術的な説明が必要な場合、一般的な営業職は一度持ち帰ってエンジニアに確認したり、エンジニアが営業に同行したりする必要がありますが、技術営業はその場での回答が可能。製品の高度化に伴って技術的な説明を求められるケースが増えているため、技術営業のニーズが高まっています。
技術営業は営業職としてのスキルも求められているため、製品や技術に詳しい方よりも設計から営業まで幅広い経験がある方のほうが引き合いは強くなっています。一口に技術営業といっても、クライアントへの営業のみを担当することもあれば、実際に手を動かして設計を担当することも。すでに技術営業として働いている方でも、担当していた業務の幅が広い方のほうが、業界や製品が変わっても転職しやすい状況となっています。
設計経験が必要な求人が大半なので、一般的な営業職からのキャリアチェンジは難しいのが現状ですが、機械設計や電気回路設計・ソフトウェア設計から技術営業に転職した事例は多数あります。営業経験がない方は、コミュニケーション力やプレゼンテーションスキルを選考でアピールするのがポイント。自動車業界では外資系企業がクライアントとなるケースも少なくないので、TOEIC600点以上の英語力があると転職先の選択肢が広がるでしょう。