<日産>新型LEAF分析、EV普及拡大の課題である航続距離とコストの両立を実現
2019.06.28FOURINは2018年秋に公益財団法人埼玉県産業振興公社次世代自動車支援センター埼玉主催・車両分解研究会の、日産新型LEAF車両分解見学会・分解部品展示会に参加した。その分析結果を報告する。
新型LEAF(ZE1型、第2世代)は、航続距離の延長を達成するため、バッテリーを含めた電動システムの効率化に注力して開発。さらに、部品の共通化等を通じたスケールメリット創出等のコスト削減努力が随所に見られ、EV普及拡大の課題である航続距離とコストの両立を実現している。
また、EVに要求されるNVH(ノイズ・振動・ハーシュネス)にも注力し、車体補剛やインシュレーターを積極的に採用するなど、入念な対策を施した。
日産新型LEAF、ベンチマーキング対象車の概要
【分解車両の概要】車 両 名:日産LEAF (車両型式:ZAA-ZE1) |
分解対象モデルは、2017年10月にフルモデルチェンジし第2世代となったCセグメントコンパクトEVのグローバルモデル。先代は累計27万台以上を販売し、世界最量販の電気自動車となった。
デザインは先代から変更し、日産のVモーショングリルを採用するグローバルモデルとしての統一を図った。全長は先代比で4mm増加したのみで、技術的なベース部分で大きな変更はない
一方で、高出力インバーターの新規採用により最高出力は110kWで先代の80kWから増加し、バッテリー容量は40kWhで先代の24kWh/30kWから増加。航続距離は400km (JC08モード)となり、先代の200km(同)より大幅に延長している。
ー 部品を先代から流用することでコストを削減して低価格に抑えた。
ー バッテリーモジュールの配置を工夫するなどの改善を行い、基本性能を大幅に引き上げた。さらに、NVH(ノイズ・振動・ハーシュネス)対策を強化し、欧州高級車並みの高い静粛性を実現。快適性能が向上した。
ー モーター回生とブレーキが連動するe-Pedal等、EVならではの特長を引き出すことで、未体験の運転する楽しさや、運転支援システムのProPILOTの採用と合わせた安全性能を追求した。
モデル | 日産LEAF (ZAA-ZE1、Xグレード) |
|
サ イ ズ |
定員[人] | 5 |
セグメント | CセグメントEV | |
全長×全幅×全高[mm] | 4,480×1,790×1,540 | |
ホイールベース[mm] | 2,700 | |
トレッド幅[mm] | 1,540(フロント)/1,555(リア) | |
最低地上高[mm] | 150 | |
最小回転半径[m] | 5.2 | |
荷室容量[ℓ] | 435 | |
車両重量/車両総重量[kg] | 1,510/1,785 | |
原 動 機 |
モーター型式 | EM57 |
定格出力[kW] | 85 | |
最高出力[kW] | 110@3,283-9,795rpm | |
最大トルク[N・m] | 320@0-3,283rpm | |
発 電 機 |
モーター出力[kW] | 55 |
減 速 機 |
最終減速比 | 8.193 |
駆 動 用 バ ッ テ リ丨 |
バッテリー形式 | リチウムイオン電池 |
総電力量[kWh] | 40 | |
総電圧[V] | 350 | |
航続距離(JC08)[km] | 400 | |
交流電力量消費率[Wh/km] | 120(JC08) | |
充電出力[kW] | 6(3kW仕様も別グレードで設定) | |
充電時間(普通充電)[時間] | 8(6kW仕様) | |
10-80%充電(急速充電)[分] | 40 | |
駆動方式 | 前輪駆動(FF) | |
変速方式 | 固定ギア減速1段 | |
ステアリング方式 | コラムアシストEPS | |
サスペンション(前/後) | 独立懸架ストラット式/トーションビーム式 | |
ブレーキ | ベンチレーテッドディスク式(前後) | |
回生協調ブレーキ | 電動型制御ブレーキ | |
タイヤ(前後共通) | 205/55R16 91V | |
最高速度[km/h] | 140(制限による上限値) | |
走行中CO₂排出[g/km] | 0 |
主な車体・内外装技術
新型LEAFのセールスポイントの一つとして、欧州高級セダン並の高い静粛性が挙げられる。フロントサスペンションへのスタビライザー搭載や、センタートンネルへの鋼板追加による車体剛性の向上等のNVH対策を実施した。内装には静粛性を確保するため、コンベ車よりも広範囲にインシュレーターを採用。
新型では、リアサイドドアトリムのほぼ全域にインシュレーターを新規に追加した。また、グローブボックスなど、他のモデルでみられなかった箇所にも採用している。
車体構造
新型LEAFでは、先代モデルと同様にフロア下にバッテリーパックを配置。重量物を車体下に配置することによって、走行安定性を確保している。
車体素材は、ホワイトボディや車体外板を含めて、主に鋼材を採用しており、アルミなどの軽量素材の採用は皆無である。
一部関係者からのヒアリングによると、コスト対策として鋼板を使用。またドアを閉める際に、高級感のある音を演出するための手段とした模様である。
衝突安全性
新型LEAFの衝撃吸収用のサイドメンバーはストレートなタイプを採用。バンパークロスメンバー両端に配置するクラッシュボックスの溝などから段階的に座屈させて、吸収させる形式を採用している。
バンパークロスメンバーはアルミを使うケースが多いが、新型LEAFでは強度に優れた鋼材を採用して、衝突時に高電圧機器を保護しているとみられる。
NVH対策
▽車体・シャシ
EVにおける新たな技術要件の一つであるNVH対策として、車体の剛性向上を図った。
ー フロントサスペンションのサブフレームとロアアームには鋼板を使用。フロントサスペンションのサブフレームには、スタビライザーを装備しており、剛性を高めている。
ー 車体フロアでは、鋼板の追加による補剛処理が見られた。フロア前方のセンタートンネル(バッテリーと駆動ユニットをつなぐ高電圧ハーネスの通路)で鋼板を重ねた処理を施している。また、車両中央部でも、車体に鋼板を追加した。
▽インシュレーターを多用
新型LEAFでは、EVの静粛性を実現するため、内装や車体搭載部品にインシュレーターやクッションなどを積極的に採用。
ー 車体側に固定されるワイヤーハーネスにクッション材を巻き、車両振動時にハーネスと車体が接触して発生する音の低減を図っている。
ー 前後のドアトリムでは、ほぼ全体にインシュレーターを配置しており(リアは新規採用)、コンベ車に比べて多く使用している。またグローブボックスにもインシュレーターを搭載するなど、他のモデルでは設置しない部分にも配置した。
ー リアホイールハウスに新規で樹脂製ノイズ対策部材を採用。エンジン音がないEVで顕在化するロードノイズを低減した。
電動システム
新型LEAFの電動システムは、パワーデリバリーモジュール(PDM:DC/DCコンバーターや車載充電)とパワーコントロールユニット(PCU:インバーター)、モーター・減速機を一体化した機電一体構造を、先代後期型モデルから継続して採用した。
機電一体構造により高電圧ハーネスの使用量を削減。各システムの接続はバスバーで行い、システムの小型化を図った。
また、一体構造におけるモーターの振動への対処としてPCUとPDMの間に振動吸収用のクッションプレートを設置している。駆動モーターは先代後期型モデルで用いられたEM57型交流同期モーターを流用。
インバーターの位相制御を変更したことで出力やトルク特性を高めてEVならではの走る楽しさを追求しつつ、設計変更は最小限に留めて製造コストと販売価格の上昇を抑制。相反する要素を両立して商品競争力の向上を実現した。
▽機電一体システム
新型LEAFでは、先代モデルの後期型で採用された機電一体システムを継承している。
ー モーター駆動ユニットの直上に、パワーデリバリーモジュール(PDM:DC/DCコンバーター、車載充電器等含む)とパワーコントロールユニット(PCU:インバーター含む)が配置されている。
ー 各ユニットをバスバーで接続し、高電圧ワイヤーハーネスの使用量削減を図った。
ー インバーターの銅製バスバーは冷却を兼ねている。またモーターの冷却水を利用して、インバーターのパワーモジュールを冷却する設計とした。
ー インバーターとモーターの接続は三相交流となっている。電力の流れでは、駆動用バッテリーから二相電源で引いて、PDM、インバーターの接続を二相、インバーターとモーターとの接続部分のみを三相にした。三相のエリアを限定することで、電磁ノイズの影響を抑制する。
ー 機電一体によるモーター等の振動対策(共振対策とみられる)として、PCUとPDMとの間にクッション付き樹脂シートを挟んでいる。
▽モーター駆動
新型LEAFの駆動モーターは先代後期型モデルに搭載されたEM57型の交流同期モーターを流用している。
ー モーターのローター直径や長さ等のサイズは、先代後期モデルと同一である。モーターローターの径はφ130mm(FOURIN測定)、電磁鋼板部分の長さは140mm(同)。両端のボールベアリングを含むローターの重量は15.3kg(同)。
先代の最高出力は80kW、最大トルクは254N・m。これに対し新型モデルは、最高出力110kW、最大トルク320N・mであり、動力性能が向上している。
ー モーターの大きな改良は見られないが、インバーター制御の変更(位相制御の変更)により高出力、高トルク化を実現した。高出力化による熱対策として、モーターやインバーター、PDMの冷却に水冷式を採用した(先代後期型より水冷式を採用)。減速機についても、先代モデルのレイアウトを踏襲している。
バッテリーシステム
新型LEAFは先代とほぼ同等のバッテリー搭載スペース(キャビンフロア下)に、先代よりも高容量な40kWh(先代後期型は30kWh)のバッテリーを搭載する。このためバッテリーシステムのコンパクト化を図った。
リチウムイオンバッテリーセルは、セル単体でケースを必要としないラミネート式を採用した。さらにモジュール化の際、従来はセル間に冷却や類焼防止を目的とした保護シートが必要であったが、新型LEAFではセルの信頼性向上を背景に保護シートが省略されており搭載スペースの自由度が高まった。
またモジュールケースは先代モデルでは、開口部の無い頑丈なケースを用いていたが、新型では厚さ0.9mm(FOURIN測定)のシンプルな板金製ケースに変更された。
冷却方式には、バッテリーシステムの省スペース化に貢献するシンプルな空冷式を採用した。バッテリーモジュール間の接続にはスペース効率と放熱性に優位な銅製バスバーを使用。またモジュールケースに開口部を設けて冷却性を確保することで、冷却のためのブロアファンやポンプ・ヒートシンク等の搭載を省略した。
▽電池容量の拡大
新型LEAFはバッテリー容量を先代後期型の30kWhから40kWhに拡大して、航続距離の延長を図っている。
ー 駆動用バッテリーの搭載位置は先代と同じキャビンのフロア下であり、先代とほぼ同じスペースに大容量のバッテリーを搭載した。
ー バッテリーセルは、AESC(オートモーティブエナジーサプライ)製のラミネートタイプを採用。1モジュール当り8枚、2並列4直列の方式を採用し、18モジュールを配置(セル合計144枚)。ラミネート式とすることでセル単体のケースが不要となり、バッテリーの省スペース化を実現した。
バッテリーセルを全て直列配置すると、1つでもセルに不具合が発生した場合に電力供給ができなくなり、車両が停止してしまう。2並列配置とすることで、そのような万一の事態においても車両の機能を維持(走行を継続する)できる仕様とした。
ー ラミネート式バッテリーセルの信頼性向上により、セル間に配置する保護シート(冷却やショート時の類焼防止等の機能)も省略。スペースを稼いでいる。
バッテリーモジュールの保護には厚さ0.9mmのシンプルな板金ケースを採用し、電池搭載スペースを確保している。1モジュール(バッテリーセル8枚、板金製ケース)の重量は8.7kg(FOURIN測定)。先代LEAFでは開口部が無い頑丈なケースでバッテリーセルを保護していた(下図参考1)。
また、新・旧LEAFと同様にラミネート式バッテリーセルを採用するGM Chevrolet Bolt EVも、セルを2枚1組にして頑丈なアルミ製のケースで保護する形式を採用している(下図参考2)。
バッテリーパックの冷却は、バッテリーケースのカバー上方に設置したベンチレーションによる空冷式を採用。またバッテリーモジュール間を接続する銅製バスバーでも冷却を実施。
さらに、板金製のモジュール保護ケースは、密閉せずに開口部を設けており、冷却の促進を考慮したとみられる。
ただし、このモデルは夏場の急速充電時にフェールセーフが作動するなど、冷却性能に課題があるとみられる。ヒートシンクなどの搭載を省略することで、バッテリー搭載スペースの拡大を図った。
衝突時の安全対策
▽電源の切断
新型LEAFに搭載されているバッテリーパックには、コンタクターとサービスプラグの二重系統で電源をカットする仕組みを採用。
電源カットを二重系統にして、衝突時に万が一どちらかが機能しないときのバックアップとして確実に電源をカットできるようになっている。
▽ケースの強度確保
リチウムイオンバッテリーケースは、衝突時の変形防止に配慮し、強度が高い鋼板を採用。側面部分や角部分では鋼板2~3枚を重ねて接合し、強度を高めている。
また、ケース中央付近に梯子を配置し、電池ケースの剛性と側方衝突に対するバッテリーケース強度を確保している。
コスト削減に向けた主な取り組み
新型LEAFには、低価格を維持するため、様々な部品調達コスト削減に向けた努力が見られた。駆動モーターは先代後期型モデルを流用し、さらにサイドドアウインドウも先代と同一製品を用いるなど、開発コストの削減や既存生産設備の活用による新規投資の抑制を図った。
また新型LEAFでは、既存モデルとの部品共通化やアライアンス内の共同購買によるスケールメリット創出に向けた試みも見られた。ステアリングスイッチ類や運転支援システム向けのカメラセンサーは、Serenaなどの日産の既存モデルと共通化している模様である。
さらに、インバーターのパワーモジュールは、NOTE e-POWERと共通のInfineon製の汎用品を採用。また、ラジエーターのクーラントポンプや、リアゲートベンチレーションには表面にRenaultの表記やロゴが記載されており、Renaultとの共同購買品であった。
このほか、新興国からの部品調達も多く確認され、センサーや高電圧系のコア部品で中国やタイからの調達が確認できた。
▽部品のキャリーオーバー・共通化
新型LEAFでは、開発や調達コストの削減を目的に、一部の部品を先代や日産の既存モデルから流用している。サイドドアウインドウ等は先代LEAFのものを流用している。
内装関連では、ステアリングスイッチやステアリングホイールのボス等を、SerenaやNOTEなどの日産の主力モデルと共通化していることが確認できた。
駆動モーターも先代モデルから流用しており、開発コストの削減を図っている。また減速機のギアレイアウトなども先代モデルと同じ設計であり、設備変更を行わないで生産できるようにして、設備投資を抑えた。
先進運転支援システム(ADAS)のProPILOTを搭載。画像認識カメラ(ZF TRW製)等のADAS関連部品は、Serenaなどの既存のProPILOT設定モデルと共通化しているとみられる。
▽Renaultとのアライアンスの利用
新型LEAFでは、部品調達コストの削減に向け、Renaultと共同購買している部品も見られた。これによりスケールメリットの創出を図っている。
ラジエーターのデンソー製クーラントポンプや、TRW(現ZF TRW)製リアゲートベンチレーションには、部品の表面に日産とRenaultのロゴまたは文字が併記されていた。
▽汎用部品の採用
新型LEAFのパワーコントロールユニットのインバーターパワーモジュールには、Infineon製の汎用製品を採用している。
スケールメリットにより価格面で有利な汎用品を使用。NOTE e-POWERでも同じものを採用。部品共通化により調達コストを削減している。
[参考]Infineon製の汎用タイプのインバーターパワーモジュールはGM Chevrolet Bolt EVでも採用されており、同一製品の可能性がある。
▽新興国製部品の採用
部品調達コストの削減を目指し、新興国製の部品を積極的に採用している。メーターをインドから調達。センサーや各種コントロールユニットをタイや中国から調達している。
ワイヤーハーネスについては、低電圧系だけでなく、一部の高電圧系も中国からの調達が見られた。日本や欧米メーカーの新興国拠点から調達することで、低コストと高品質を両立している。
▽他社系列からの部品調達
新型LEAFでは部品調達コストにおいて、河西工業やカルソニックカンセイなどの旧系列部品メーカーからの調達がある一方、トヨタ系であるデンソーやホンダ系である日本精機からの調達も見られた。
詳細はサプライヤーリストを参照。
▽機能省略
新型LEAFのステアリング機構においては、ステアリングホイールのテレスコ(前後位置調整)機構を省略。部品点数を絞り込むことで低コストを実現した。
サプライヤーリスト
分野 | 部品 | メーカー | 製造国 | 備考 |
駆 |
駆動モーター | 日産内製 | 日本 | 重量は15.3kg(ベアリング含む)。 |
駆動モーターベアリング | NSK (日本精工) |
両端ともにNSK、両端とも同じ仕様を採用(型番号が一致)。重量は192g。厚さは15.98mm、内径30mm。 | ||
モーター減速機ボールベアリング | NTN | 日本 | モーター減速機のギア部分に配置、2個搭載。 | |
モーター減速機ピニオンギアボールベアリング | NTN | 最大径のファイナルギアに接続するピニオンギアのベアリング。 | ||
フロントドライブシャフト | GKN | シャフトの直径φ=28~25m。部分的に絞られている。 | ||
フロントドライブシャフトブーツ | 東洋ゴム 工業 |
ブーツ部分のToyoのロゴから推定。 | ||
パーキングロックアクチュエーター | デンソー | 日本 | ||
サ | マ ル |
ラジエータクーラントポンプ | デンソー | 日本 | 表面にRenaultの文字が併記されており、共同購買の可能性が有る。重量は950g。 |
ラジエーター | カルソ ニック カンセイ |
日本 | ||
ラジエーターファンコントローラ | カルソ ニック カンセイ |
日本 | ||
電 池 関 連 |
急速充電高電圧ワイヤーハーネス | 矢崎総業 | 日本 | |
普通充電高電圧ワイヤーハーネス | 矢崎総業 | 中国 | ||
充電制御ハーネス | 矢崎総業 | 中国 | ||
電池セル電圧センサー | 矢崎総業 | |||
バッテリーバスバー | 矢崎総業 | |||
サービスプラグ、電流センサー周辺ワイヤーハーネス | 住友電気 工業 |
中国 | 高圧用タイプではなく、従来型の黒いハーネス。 | |
リチウムイオン電池セル | AESC | 日本 | 電池パック全体で40kWh、重量は303kg。ケースサイドにブラケットを設けることで、車体への装着作業を効率化。 | |
バッテリー接続高電圧ハーネス | 矢崎総業 | 中国 | 電池から駆動ユニットに接続するハーネス。 | |
サービスプラグ(電池ヒューズ) | 矢崎総業 | 重量は約100g。 | ||
リチウムイオン電池コントローラー | カルソ ニック カンセイ |
アルミケース等を含む重量は約600g。 | ||
リチウムイオン電池ジャンクションボックスリレー(コンタクター) | パナ ソニック |
事故発生時の火災などを防ぐため、エアバッグ作動時にリチウムイオン電池からの電流をシャットダウンする。 | ||
リチウムイオン電池バスバー | 矢崎総業 | |||
足 回 り |
フロントブレーキディスク | キリウ | ベンチレーテッドディスク。 | |
フロントブレーキパッド | 日立化成 | |||
フロントブレーキキャリパー | 日立AS | |||
フロントブレーキフルードホース | ニチリン | フロントブレーキキャリパーに装着される油圧ホースのラバー部分。 | ||
リアブレーキキャリパー | TRW (現:ZF TRW) |
リアは電動パーキングブレーキを採用。 | ||
リアショックアブソーバー | KYB | 日本 | トーションビームのショックアブソーバー。 | |
アルミホイール | Kalink | 韓国 | ||
EPSシステム(コラム・ラック含む) |
NSK |
コラムアシスト式を採用。チルト機構のみ。Al+Mg素材とみられる。 | ||
EPSモーター | Nidec (日本電産) |
モーターケースはφ=84mm。ケース素材はアルミ。 | ||
フロントショックアブソーバー | KYB | |||
フロントショックアブソーバーブーツ | 東洋ゴム 工業 |
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ABSアクチュエーターアッシー | 日立AS | モーター部分。 | ||
電動制御ブレーキユニット | 日立AS | ABS・ESCユニットから推定。重量はピストンと制御モジュール10.2kg。オイルのリザーバータンクは含まない。ブレーキ負圧はモーターで確保する。 | ||
電動制御ブレーキユニットベンチレーション | 日東電工 | 制御ECUのベンチレーション。 | ||
EPSシャフトカルダンジョイント | NSK | 中国 | ラック側、コラム側ともにNSKの中国製。 | |
タ イ ヤ 等 |
タイヤ | 住友ゴム 工業 |
タイ | 低転がり抵抗タイヤであるエナセーブを採用。 |
パンク修理シーラント | Continental | |||
パンク修理コンプレッサー | Continental | 中国 | ||
内 装 ・ 外 装 |
Aピラートリム | 河西工業 | 素材はPP-T25。 | |
インパネサイドトリム | 河西工業 | 箇所によって調達先が異なる模様。素材は河西工業側がPP-T25、カルソニックカンセイ側がPP-T10。 | ||
カルソ ニック カンセイ |
||||
インパネアンダートリム | 河西工業 | |||
バッグドアトリム | 河西工業 | |||
グローブボックス | カルソ ニック カンセイ |
NVH対策でインシュレーターを多用。 | ||
センターコンソールシフトパネルフレーム | カルソ ニック カンセイ |
素材はABS樹脂。 | ||
センターコンソールスイッチアッシー | カルソ ニック カンセイ |
システム起動用スイッチやUSBポート、シートヒータースイッチ等がある。 | ||
シフトノブアッシー | 東海理化 | |||
フロントサイドドアトリム | 河西工業 | |||
リアサイドドアトリム | 河西工業 | |||
車 体 |
Aピラーガラス | NSG (日本板硝子) |
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ワイパーシステム | ミツバ | アームやリンクを含めて全てミツバ製。 | ||
ウォッシャー液ポンプ | ミツバ | |||
リアゲートガススプリング | Stabilus | |||
リアゲートガラス | AGC | |||
ドアミラーアッシー | 村上開明堂 | 重量は一部ハーネスを含み1.35kg。 | ||
リアゲートベンチレーション | TRW (現:ZF TRW) |
Renaultのロゴもあるので共同購買の可能性がある。 | ||
フロントウインドウ | セントラル 硝子 |
|||
フロントサイドクォーターウインドウ | NSG (日本板硝子) |
|||
フロントサイドウインドウ | NSG (日本板硝子) |
|||
リアサイドウインドウ | AGC | |||
リアサイドクォーターウィンドウ | AGC | |||
電 子 ・ 電 装 |
フロントランプモジュール | 市光工業 | 日本 | 伊勢原製造所が担当。 |
リアランプモジュール | 市光工業 | 日本 | 藤岡製造所が担当。 | |
フロントクリアランスソナーハーネス | 矢崎総業 | 中国 | ||
リアクリアランスソナーハーネス | 住友 電気工業 |
中国 | フロントとリアで調達先を分けた。 | |
ミリ波レーダーコントロールユニット(リア) | TRW (現:ZF TRW) |
ドイツ | リアのBSM用レーダーのコントロールを担当しているとみられる。 | |
PDM(パワーデリバリーモジュール)アッシー | パナ ソニック |
DC/DCコンバータはPDM内に配置。上部のアルミ製カバーの重量は約3.6kg。 | ||
インバーターマイコン | 東芝 | 信号系の制御を担当している可能性がある(現場ヒアリングより)。 | ||
インバーターアッシー | カルソ ニック カンセイ |
現場でのヒアリングより。重量は約10kg(日産名:パワーコントロールユニット)。 | ||
インバーターパワーモジュール | Infineon | 汎用製品を使用しており、コストカットしている。 | ||
平滑コンデンサー | パナ ソニック |
ヒアリング等から推定。 | ||
モーターレゾルバ | ミネベア ミツミ |
タイ | 関係者からのヒアリング等より。 | |
モーター水温センサー | パナ ソニック |
|||
充電ポートランプ | スタンレー 電気 |
|||
充電ポートランプオープナー | ミツバ | 日本 | ||
CANゲートウェイコントロールユニット | カルソ ニック カンセイ |
|||
TCU通信コンピュータ(テレマティクスボックス) | Ficosa |
スペ |
パナソニック傘下Ficosa子会社Advanced Automotive Antennas表記。 | |
受信アンテナ | Ficosa | スペ イン |
Advanced Automotive Antennas表記。 | |
BCM(ボディーコントロールモジュール) | カルソ ニック カンセイ |
|||
コンビネーションスイッチ | Valeo | ナイルス表記。 | ||
センターコンソールスイッチUSBポート | 中国 | |||
パワーウインドウスイッチ | アルプス 電気 |
フロントとリア共にアルプス電気製を採用。スイッチ単体。 | ||
フロントパワーウインドウスイッチアッシー (ドアトリム収納) |
河西工業 | アルプス電気からパワーウインドウスイッチとミラースイッチを調達して、ドアトリム内に収める。 | ||
エアコンコントロールスイッチ | カルソ ニック カンセイ |
素材はPP4-EPDM-T10。重量は550g。 | ||
エアコンコンデンサーの温度センサー | 矢崎総業 | エアコンコンデンサの冷媒ダクトに配置。ヒートポンプ関連のために装着したとみられる。 | ||
ヒートポンプコントロールモジュール | デンソー | 日本 | LEAFの空調ヒーターはPTCとヒートポンプとの2本立て。 | |
フロントルームランプバルブ | 東芝 | |||
12Vバッテリー | 日立化成 | 日本 | ||
インパネメーター(スピードメーターアッシ) | 日本精機 | インド | NS Instruments India製。重量は約1kg。 | |
電動ミラースイッチ | アルプス 電気 |
タイ | 周辺部品等から推定。 | |
ルーフトリムフロント周辺のハーネス | 矢崎総業 | 中国 | ||
リアゲートハーネス | 住友 電気工業 |
中国 | ||
VCM(ビークルコントロールモジュール) | デンソー | 日本 | ケースやベンチレーションを含めた重量は約430g。 | |
ステアリングホイール回転角センサー | Bosch | 中国 | ||
ABSアクチュエーター制御基板 | TEConnect ivity |
|||
ステアリング舵角センサー | Bosch | 中国 | 重量は50g。 | |
アクセルペダルセンサー | CTS | 中国 | ||
ブレーキペダルスイッチ | Valeo | ナイルス表記。2個搭載。一つはストップランプ用。もう一つはペダルポジション用とみられる。 | ||
ブレーキ電源バックアップユニット | パナ ソニック |
日本 | 緊急で車両の電源がシャットダウンした場合に、ブレーキ機能を維持するバックアップ電源ユニット。 | |
ETC車載器 | 三菱電機 | 日本 | ||
カーナビ | クラリオン | タイ | ||
車両接近通報コントロールユニット | 中国 | |||
空 調 |
エアコン用電動コンプレッサー | 豊田 自動織機 |
デンソー経由で納入(部品での表記はデンソー)。重量は5.2kg。 | |
エアコン圧力センサー | デンソー | ヒートポンプ関連。12V。 | ||
エアコンコンデンサー(熱交換器) | デンソー | ヒアリング等から推定。 | ||
エアコンHACV | Valeo | 暖房はPTCヒーターとヒートポンプの2つを使用。(一部の廉価グレードではPTCヒーターは無い)。熱源がほとんど無い極低温時のみPTCヒーターを活用する。 | ||
エアコンブロアーインテークアクチュエーター | タイ | |||
エアコン冷媒ホース (アキュムレータ側) |
ブリヂ ストン |
日本 | 電動コンプレッサー直上のアキュムレータに装着。高圧側のゴム製フレキホース。 | |
エアコン冷媒ホース (圧力センサー側) |
住友理工 | 旧東海ゴム工業のロゴが表記されている。 | ||
エアコンブロアダクト(フロント側) | カルソ ニック カンセイ |
|||
エアコンアキュムレーター | デンソー | 日本 | 外側の本体がアルミ。重量はスチール製ブラケットを含み1.4kg。 | |
安 全 |
フロントシートベルト | Autoliv | リトラクターも含めて全体でAutoliv製。 | |
リアシートベルト | Autoliv | リトラクターも含めて全体でAutoliv製。 | ||
リアクリアランスソナー | Valeo | ドイツ | 超音波センサー。フロントと同様のものを採用。4つ装備。 | |
フロントクリアランスソナー | Valeo | ドイツ | 超音波センサー。リアと同様のものを採用。4つ装備。 | |
BSM用ショートレンジレーダー | Continental | 米国 | リアバンパーサイドに合計2個搭載。 | |
運転席側エアバッグインフレーター | 日本化薬 | 日本 | ||
助手席側エアバッグモジール |
日本 |
|||
助手席側エアバッグインフレーター | 日本化薬 | 中国 | 化薬(湖州)安全器材より調達。 | |
エアバッグコントロールモジュール | Bosch | 中国 | ||
ADAS ECU | 日立AS | |||
フロントカメラ | TRW (現:ZF TRW) |
ProPILOT用の前方認識カメラ。重量は80g。 | ||
カメラ画像認識プロセッサー | Mobileye (Intel) |
Serenaと同様にMobileyeのEyeQ3が搭載されているとみられる。 |
FOURIN世界自動車技術調査月報
(FOURIN社転載許諾済み)